

studio: kobayashi studio
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この日は写真家さんに1日密着していただき、kurosawa kawara-tenの事務所周辺の日常風景や現場の様子を写真に納めていただいた。午後は市原南部加茂地区にて弊所で手がけた物件を訪問しつつ、自分が魅力的だと感じる風景を写真家さんと一緒に巡る。自分にとっては見慣れてしまった風景も、他人にとっては新鮮に映るのだろうか。気に入っている場所も、他人から見れば取るに足らないものかもしれない。僕たちの日常が写真家さんのレンズ越しにどのように切り取られているのか、写真の完成が今から待ち遠しい。ちなみにこの写真はにわか雨が降った後、しっとりと靄がかかった集落の風景。見慣れた景色がこの日はとても瑞々しく魅力的に見えた。





この日は写真家さんに1日密着していただき、kurosawa kawara-tenの事務所周辺の日常風景や現場の様子を写真に納めていただいた。午後は市原南部加茂地区にて弊所で手がけた物件を訪問しつつ、自分が魅力的だと感じる風景を写真家さんと一緒に巡る。自分にとっては見慣れてしまった風景も、他人にとっては新鮮に映るのだろうか。気に入っている場所も、他人から見れば取るに足らないものかもしれない。僕たちの日常が写真家さんのレンズ越しにどのように切り取られているのか、写真の完成が今から待ち遠しい。ちなみにこの写真はにわか雨が降った後、しっとりと靄がかかった集落の風景。見慣れた景色がこの日はとても瑞々しく魅力的に見えた。


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増築棟の製材がもうじき終わる。樋口木材さんから引き上げてきた材は全て、千葉県大多喜町の大橋林材さんに持ち込んで製材をしている。増築棟で使用する木材は全てそれで賄う予定だ。使う木材の必要量を全てリスト化し、材の小口に加工する断面寸法を記載し、製材が終わった材をカウントして最終的に足りるか確認をする。木材は生きていると言われるだけあって、一度鋸を通すと反ったりすることもあって思っていた断面が取れなかったりもする。そうなるとまた別の材から取るべきだった寸法のものを取る必要があるため、中々本数の管理というものが大変だ。これが全て市場に乗っているものから必要なものを買うということであれば話は簡単なのだが、それをせずにその手間を自ら引き受けているという状況だ。kurosawa kawara-ten は新しい世界を作るということを標榜しているが、そのために世の中に既に確立されていないルートで物事を進めることは良くあるのだが、そうなるとそこにまつわる手間というものも何とかしなくてはいけない。こうすることの意義というものは当然各プロジェクトにおいて個別に回収されていく。単純に「古材を使うことはいいことだよね」という聞こえのいい話ではなく。On Re. Baseにてこのようなことをしている意義というものはまた別の会にて。


studio: kobayashi studio
Work: On Re. Bas
タグ:Architecture


雨漏り補修の依頼があり、現地調査に行ってきた。屋根に登ったり、天井裏に頭を突っ込んだり、時には床下に潜ったり、なかなか大変な作業だ。それでも、室内の雨染みや天井裏の状態、屋根の形状を確認しながら、どこから漏れているのかを特定していく。可能性を一つひとつ潰していき、原因にたどり着いたときの達成感はなかなかのものだ。こういった経験を重ねるほど、お客さんに対して筋道立てて説明できるようになっていく。設計だけでなく工務店としての性格も持つ私たちだからこそ培える能力だと思っている。


studio: takashima studio
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今週からようやく天井貼りが始まった。円形吹き抜け部分の開放感がより強調され、設計時に想定していた通りの光の入り方が見えてきた。最近は個人的に反省しなければいけないことが重なってしまいネガティブ気味だったのだが、思い描いていたものが形になってきた感動で少し元気をもらえた気がする。全部屋の天井レベルを揃え、天井面でひとつながりになるように計画してるので、ベニヤの目地が綺麗に揃うことも今回はかなり重要である。丁寧に面取りして目地を通して施工してくださっている職人さんには頭が上がらない。切り替えて竣工まで走り切りたい。


studio: kobayashi studio
タグ:Architecture


事務所の片付けをしていたら出てきた3つの古びた錆で覆われた包丁。恐らく何処かの空き家から出てきたものなのであろう。その日仕事をしながら無性に何故か気になってしまい、砥石を取り出して研ぎ始めた。そして酢と重曹を混ぜた液に漬け込み錆を浮かし、全面的にヤスリ、また混合液に漬け込む。仕事をしながらそのサイクルを繰り返し、最後にまた研ぎ、しっかりと洗ってオイルをつけた。大分錆は取れ、また使える状態になった。使えない状態のものに手を加え、再び使える状態にするのはなんだかとても心地良い。


studio: kobayashi studio
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風になびく布のように、うねりながら光る障子。dot-hzmというエンジニア・デザイナーユニットと一緒に制作を進めてきた。先日、ついに3Dプリントしたパーツが組み合わさり、ひとつの大きな観音開きの扉として現場にインストールされた。現地で実際に光り方を確認しながら、高さや灯数を調整した。何度も迷いながら調整を繰り返し、そうして生まれた柔らかなグラデーションがとても美しかった。電気工事が終われば、ようやく完成である。光が入ったこの障子が、空間の中でどんな表情を見せてくれるのか、とても楽しみだ。


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Work: ハナエステ
タグ:ArchitectureStudy


練りつけ工法のスタディ中だ。突板を糊で貼り付けるシンプルな工法だが、やってみると奥が深い。糊の付け方や突板の薄さによって、難易度がまったく変わってくる。糊の量にムラがあったり、塗り方が均一でなかったりすると、貼った後の突板にそれがそのまま現れてしまう。下地の精度が、仕上がりに直結する工法だ。世の中には練りつけの専門職が存在する。機械化が進んでいる一方で、今なお手作業で行っているところもある。自分で体験してみて、その凄さが改めてわかった。


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タグ:Study


このタイル仕上げ面は全て廃材タイルを用いて施工されている。写真では伝わりにくいのだが、かなり広い面積がこの乱貼りで仕上げられている。多くの種類がある廃材タイルの中からお施主さん自身で選定し、貼り方もお施主さんと共に決めた。そしてこの大小様々なタイルを決められた配置で、異なる目地幅で丁寧に一枚ずつ施工した。本来タイル施工は、同じタイルを敷き詰めるため、最初に目地幅を決めたらあとは流れで貼り進めていけるものだが、今回は一枚ごとに丁寧な確認と調整が必要とされる。こんなに手間のかかる施工にもかかわらずデザインを認めてくれて、むしろ気を遣って手を抜かないように念押ししてくれる神様のような職人さんのおかげで実現した。この施工されている面は円形で、かつダウンライトや通気口などの器具も計画されているため、円形にタイルをカットする必要もある。タイル施工の上で手間となる全ての要素が揃っている中で、最後までやり切ってくださったことに感謝しかない。


studio: kobayashi studio
タグ:Architecture


kurosawa kawara-tenの看板犬KENZOの散歩をしている途中で、団地の中で果樹のようなものが育てられているのを発見した。何かと思ってよく見てみるとどうやらキウイのようだ。そもそも、千葉の片田舎で普通にキウイが育てられることを知らなかったのでちょっとびっくりしつつ、その佇まいが建築的でもありハッとさせられた。植物を利用した夏場の日除けはよくあるものだが、建築としてデザインできたら面白そうだ。こういう発見も、車を運転していると見つからないこともあるので、無理やりにでもスピード感の違う時間の使い方をすることで別の視点をもてるのかもしれない。


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Project: 吉野台団地
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ふと、横を見ると、そこには可愛らしい鹿の姿があった。何か絵になる風景。これは、鴨川の現場の一コマ。県道を抜け、車がギリギリ一台通れるくらいの細い道をしばらく行くと、現場がある。完全な自然な場所というわけではなく、田んぼや池、住宅もポツポツとあり、時間がゆっくりと流れている。動物と人間がいいバランスで共存できていると感じた。この現場はまだ始まったばかりなので、しばらく、この日常を観察していきたいと思う。


studio: takashima studio
タグ:Architecture


私が暮らす集落の神社では年に一度この時期に祭礼がある。この神社はゴルフコースに囲まれた林の中に位置していて、ゴルフ場開発からぽつんと取り残されたその佇まいは、スタジオジブリ『平成狸合戦ぽんぽこ』で狸たちが集っていた拠点を思わせる。『平成狸合戦ぽんぽこ』は昭和40年代の多摩ニュータウン開発に巻き込まれていく狸たちの物語であった。あれから60年近く経ち、同じく東京郊外圏の辺縁に位置するここ市原はどうか。イノシシやアライグマの獣害に怯え、1か月も草刈りをサボるとあっという間に雑草に侵食される。脅かされているのは人間の方だ。縮小する時代に人と自然は共存していけるのだろうか。むしろ昔はそれが当たり前だったのかもしれない。毎年の祭礼の度にそんなことを考える。(動物たちはそんなことお構いなしかもしれないが)


studio: kobayashi studio
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建築が建つことはとても具体的な事なのだが、造形を考えるとき、私たちはよくイメージという抽象の力を借りていると思う。抽象を具体へ落とし込む段階で、施工性や素材との不整合など、思わぬ不備が姿を現すことがある。所詮イメージに過ぎなかったのかな、と思い知らされる瞬間だ。 遊園地で異世界に浸っていても、乗り物の継ぎ目や塀の向こうの高層ビルが見えた途端に、少し幻滅してしまう。具体が抽象を裏切る瞬間なのかもしれない。 だが具体そのものから設計を立ち上げれば、齟齬は生まれにくいのだと思う。それでも途中でイメージが入り込み、また新たなズレが生じてしまう。私たちは具体と抽象のあいだを、きっと往復しているのだろう。


studio: kobayashi studio
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子ども食堂で使用する予定のマグネット。不思議な形をしているのは、組み合わせるとある文字ができるようになっているからだ。今回の子ども食堂の設計は、地域で出る廃材や使えなくなってしまったものを使うことを基本方針としている。このマグネットも例外ではなく、工事で出る予定の余分な材料を活用できないか検討中だ。材料はモルタルとガラス屑。作ってみるとずっしりと重く、落とすと壊れるという理由から見送られると半ば予想していたのだが、見た目の可愛らしさや、案外マグネットが安定して着くことから、無事に採用されることとなった。実物を見ながら検討できることの効果を感じた。まだ改良の余地はあるので、どんな完成品になるか楽しみだ。


studio: kobayashi studio
Project: つりはいらないよ食堂
タグ:Architecture


設計を担当しているこども食堂のイベントで食材として使用する赤紫蘇を、お施主さんと一緒に収穫した。収穫場所は、自分が個人的に地域の人と一緒に月1で農園イベントをしている畑。繁殖しすぎて困っているのでぜひ使ってくださいと、こちらから提案した。そして収穫は自分の子供にも手伝ってもらった。仕事なのかプライベートなのかわからない時間。牛久周辺の地域と関わる仕事をさせていただくと、そのような時間がたまに訪れる。公私の境界をきっちり分けたい人もいるだろうけれど、自分はむしろ、それらが互いに良い影響を及ぼし合っている状態が好ましいと思っているし、kurosawa kawara-tenならではの働き方だとも感じている。


studio: kobayashi studio
Project: つりはいらないよ食堂
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この1週間はスタジオ内でマテリアルのサンプル作成の機会が多かった。これらはモルタルの中に骨材を埋め込んで意匠的に見せる研ぎ出しや伏せ込みという仕上げ方で、ある程度サイズの揃った粒であれば、どんなものでも骨材にできる。ここに写っている骨材は、ガラスメーカーさんの製品製造過程で出るガラス屑、廃業した瓦屋さんに放置された瓦チップ、石屋さんが現場から引き上げた大谷石の廃材で、どれも材料流通からはじかれた”もれた”材料たち。平たく言えばアップサイクルということになるのだろうが、そこには説明し難い、でも確かなマテリアルの力が宿っているように感じる。それは一度はもれた材料たちが再び見いだされるストーリーから来るのか、ただただ個人的な思い入れがそう感じさせるだけなのか。出来上がったサンプルを見ながらそんなことを考える。


studio: kobayashi studio
タグ:Study


薪で暮らし、パン屋を営むご夫婦から、今回はゲストハウスのリノベーション工事のご依頼をいただいた。薪が生活の中心にあるお二人なので、工事で出た残材も薪として引き取ってくれる。捨てるしかなかった木材が、彼らの暮らしの中で火になる。廃棄物がゼロになるだけでなく、なんだか気持ちのいい循環だと思った。


studio: takashima studio
タグ:Architecture


ちょっとした用で竣工物件にお邪魔した。ここはシェアハウスで、3人の住人がLDKをシェアしながら暮らしている。庭では野菜を育て、玄関のドアは網戸にして開け放ち、市原市のテラスハウスの一角とは思えないような自由な暮らしぶりが垣間見えて、この建築が出来上がるのに少し関わった人間としてなんだか誇らしかった。


タグ:Architecture


建築の仕事は、ただ家を建てるだけではない。時には、探偵にだってなる。家に散りばめられたヒントから、犯人を突き止めるのも、建築家の役割である。始まりは、とある現場の雨染み。よくよく見ると、下から水を吸っているようだ。通常であれば、屋根や外壁のヒビ、サッシ周りなどからの侵入だが、どうやら違うようだ。外壁の基礎周りを見てみる。おかしなことに、通気口がないことに気がつく。さらには、通気パッキンもない。普通あるはずの箇所のコンクリートを叩いてみると、そこだけ音が違う。これは、コンクリートに見せかけた、化粧のためのモルタルだった。さらに、そのモルタルが詰まっているため、上のサッシの水抜き穴が塞がってしまっている。犯人を見つけた。それがあることで、逃げ場のない水が溜まり、木が吸い上げて、雨染みが下からできたのだろう。このような謎解きは、常に現場で起こっているし、時には名探偵にもなる。


studio: takashima studio
タグ:Architecture


最近梅雨が明け、暑さが厳しくなってきた。「暑いね」「気をつけてね」が挨拶のように感じられるぐらいには暑い。それでも現場は進んでいる。誰かの家が壊れて困っている限り、職人さんが来て、汗を流しながら直さなければならない。こんなに暑い中でも仕事を全うしている職人さんを、本当に尊敬する。そして、そういった職人さんたちがいなければ、私たちの暮らしは成り立たないのだということ、そうした見えない連関の中に私たちがいるのだということを、改めて実感する。普段は当たり前のように使っている水道も、こうして誰かの手によって支えられているのだと思うと、感謝の気持ちが自然と湧いてくる。そんな水道工事の現場。


studio: kobayashi studio
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髙島スタジオのロゴマークが完成し、せっかくなのでステッカーを作ってみたところ、スタッフが早速スマホに貼ってくれていた。このロゴは、事務所で働いてくれていたパートタイムスタッフOBがデザインしてくれたものだ。僕らがつくる建築が、まちへ関係性=波紋を広げていくような様子から着想を得て、重なった沢山の円によって切り取られた空間をマークにしてくれた。見る人によっては何かスカーフのようにも、ブーツのようにも、山の地形にも見える。そんなふうに、それぞれが自由に意味を見つけられるところも気に入っている。個人的には、僕が普段履いている革靴に似ていると思っていて、お客さんが人生の一歩を踏み出す、その後押しをすること。机上だけでなく現場に足を運び、駆け回りながら建築をつくること。そんな自分たちの姿勢まで肯定してくれているような気がして、このロゴに勇気づけられている。


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建築の仕上げで塗装という工程はよく選ばれる。最近の住宅では塗装ではなく壁紙で仕上げることのほうが主流になっているが、私たちの計画の中には塗装が選ばれることが多い。塗料には無限のカラーバリエーションがあり、自由自在に空間の色を選ぶことができる。最近弊所では廃瓦やガラス屑という新たなマテリアルが手に入り、様々な方法で仕上げに加えられないかを検討している。今回は、ベルアートという粘土の高い塗料をコテで厚塗りし、ガラス屑や瓦チップを埋め込んでみるスタディをした。塗料に埋め込むことが可能ということがわかり一歩前進したが、埋め込むものの大きさや配置間隔、色味など、その先にも無限のバリエーションが広がっている。何を参照して、どのような状態を目指しているのかを明確に持っていないと、このスタディもうまくいかないということがわかった気がする。マテリアルのスタディは本当に難しい。


studio: kobayashi studio
タグ:Study


今日はshinoda coffee workshopsのカウンター仕上げ。市原市で支障木として伐採されている樫を、薄くスライスして突板にして仕上げ材として活用するということをkurosawa kawara-tenではやっている。今回はカウンターを樫の突板で包み、マッスな樫の存在感を作ろうとしている。まるで壁紙を貼るかのように、現場で突板をアイロン貼りしていくのだ。手順としてはまず突板と下地両面に接着剤を薄く塗り広げ、オープンタイムを設け、ある程度乾燥してから貼るという流れだ。これがやってみると中々難しい。突板が薄いため、接着剤が厚かったり、下地が平滑じゃないと、もろに浮きが出てしまう。やってみることで、次回以降の改善点が次々と分かってくる。工法が確立されていないものにおいて、実際に手を動かしてみるということは、やはり大事だなということがよく分かる。


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Project: 吉野台団地
タグ:Architecture


先日、成田空港のほど近くにある三里塚教会の公開イベントに伺った。三里塚教会は建築家吉村順三が設計した唯一の教会建築として知られており、現在は千葉大学頴原研究室によって保存と活用の取り組みが行われている。外光の取り入れ方や建具など随所に吉村順三のエッセンスが感じられるが、何より魅力的だったのはそのシンプルな造りである。クリスチャンであり、後の成田闘争の中心人物となった施主の戸村一作は決して豊かではなかったようで、コミュニティの住民からの寄付で建設された建物の素材や仕上は極めて質素であり、真壁の和風木造の造りや単純な架構形式とも相まって、誰にでも手入れが出来そうな感覚を抱かせる。予算的制約が建築家の権威性を弱め、その儚い存在感がコミュニティに愛され長く続く重要な要素であったのかもしれない。今年の11月には修繕のWSを開催予定とのことで、弊所としても何らかの形で関わっていきたいと考えている。


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タグ:ArchitectureWorkshop


自宅の離れの建物が雨漏りしているから見に来て欲しいとの新規のご依頼で、早速現調に伺った。見た所どうやら屋根の勾配がかなり緩やかになっているということと、そのため下地に回った水が、劣化したルーフィングから内部に入り込んだのだろうというインスペクションをした。この状態でよくやる考え方としては既存とは縁を切ってあげるということだ。縁を切るということは、その内部がどうなっていたとしても問題ないものを新たに付け加えるというようなことだ。新たに何かを付け加えた時に、それがたとえ小さなものであったとしても、どのように納めるのか。僕ら設計者がこういったいわゆる町医者的に建物に携わるということはとても大事だなと思う。見た目的にも良くなり、環境改善にもなり、施工しやすくもあり。ただ雨漏りだけを直すのではなく、そんな良いものを限られた時間で作ってあげたい。


studio: kobayashi studio
タグ:Architecture


電気の配線工事が終わって大工工事が終盤に入り、面材が張られ始めた。残す工程の大部分は天井と吹き抜けの面材貼り。それに向けての吹き抜け内部仕上げで壁と天井に樫フローリングを貼った。円形のボイドに合わせて複雑な形状に加工する必要があるが、綺麗に施工していただけた。ここから先は常に円形との絡みが発生するため緊張感のある工事が続くが、それでもどこか安心感があるのは大工さんのおかげだ。ここまで自分の設計に付き合ってくださっていることにとても感謝しているし、施工が面倒なのにも関わらずデザインを褒めてくれるので本当にありがたい。現場監督をしていると、職人さんがいなければ自分たちの設計したものは何一つ形にできないということと、職人さんへのリスペクトが日に日に膨れ上がっていく。設計だけでなく施工も経験できるということの大切さと、だからこそできる設計や意匠についてより突き詰めていきたいと思った。


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タグ:Architecture


リフォームでは、既存の壁や柱を一部撤去することはよくある。しかしそれは、建物全体の構造バランスを崩すことでもある。撤去した部分をどう補うか、バランスを保ちながら計画することが求められる。金物一つとっても、法規に適合しているかを確認しながら選定する。特に構造は目に見えないところで建物を支えているだけに、慎重に向き合いたい。構造以外でもリフォームで何かを足したり引いたりするとき、その一つひとつの操作が建物全体にどう影響するかを常に意識しながら進めていきたい。


studio: takashima studio
タグ:Architecture


まるで結晶のような輝きと透明感。これは千葉県九十九里にある菅原工芸硝子で廃棄となったガラス屑だ。先日工房を見学させていただいた際にお話を伺い、何か活用できる方法があればと購入させていただいた。産廃品として埋め立ててしまうには、あまりに美しすぎる外見をしている。工房では日々、廃棄物を減らすための様々な努力をされているそうだが、それでもこうしたガラス屑は排出されてしまうという。「自然の素材とエネルギーを使って物を作らせてもらっているからこそ、自然のためにできることを少しでもやりたい」と語る社長の言葉に感動した。私たちも自然の素材を使って仕事をしているという立場は同じだ。単なる美しさだけでなく、環境のためにも、この廃ガラスを建築に活用していく方法を模索していきたい。


studio: kobayashi studio
タグ:Study


AIを使って、温熱環境のシミュレータを試作している。開発を進めると、演算方式にもいくつか種類があり、計算負荷と正確性をどうバランスさせるかという話になってくる。当初設定した目的に合わせて適切な方式を選びながら、少しずつ形になってきた。まだモックアップなので、外部の3Dモデルを読み込む機能などは実装されていないが、実務への応用を考えると、既にある設計データを使ってシミュレーションできることが理想だ。試作してみたことで、計算格子の考え方や計算ロジックへの理解が深まり、実務で使うための課題もよく見えてきた。もう少し感覚を掴めたら、この仕組みを前提に設計そのものをやり直してみようと思う。


studio: takashima studio
タグ:Architecture


建築において外形の境界線はかなり重要だと思う。ここが明確になると建築として建ち始める。建築は社会的なものなので外部からいつも見られているのに、輪郭がはっきりしないとそのものとしての強度自体が曖昧であやしいものになってしまう。高島スタジオのカトウハウスのキオスクは外形の辺を木材で見切る計画なのだが、一部分が納まると急に、この建築がキャラ立ちし始めたように感じた。


studio: takashima studio
タグ:Architecture


夕方、団地の敷地を歩いていて、ふと「境界」について考えてみた。世の中には、いろんな境界がある。物理的な境界もあれば、心の中にある境界もある。人にとって、いちばん身近な境界は「皮膚」なのかもしれない。皮膚があるおかげで、私たちは自分と他人を分けて感じられるのだと思う。たとえば団地の敷地に置かれた自転車や、垣根越しに見える隣の家のベランダ。あれも、小さな境界線なのだろう。子どもの頃、隣の庭に転がったボールを拾いに、垣根を越えてしまったことがある。今思えば、あれは境界を踏み越えてしまった感覚だったのかもしれない私たちは、普段は気づかないうちに、いろんな境界を行き来しながら暮らしている。もちろん、境界を作らないことで生まれる幸せもあると分かってはいるけれど、それにふと気づいた瞬間、なんだかはっとさせられる。


studio: kobayashi studio
Project: 明日の郊外団地
タグ:Study


とある職人さんにタイルの工事をしてもらった。一見、衣装性のあるとてもイケてるタイル壁に見えるが、実は、そこにはとても苦労が詰まっている。例えば、タイルの目地を上から下に通すために、ミリ単位でタイルの割り付けや他の家具や扉などの調整をしている。また、一見同じ幅に見えるタイル目地もコンマ単位で調整している。貼り付ける前に、墨付けやレーザーにより水平垂直は出しているが、どうしても、狂いはでてくるし、レーザーどおりに作っても、うまく納まらない時がほとんど。最後に頼るのは職人さんの培ってきた経験と感だと思う。それらを総動員して、このタイル壁はできている。


studio: takashima studio
タグ:Architecture


最近は図面月間である。図面を引いていると、職人さんが施工する風景が自然と浮かんでくる。細部の納まりも、頭の中でひとつひとつイメージしながら描き進めていく。イメージが及ばず漏れてしまうこともあるが、図面を引くことで現場で生まれる疑問点を事前に減らせる。今は、近く着工を控えた新築住宅の図面を描いている最中だ。全てを一から作るので、私の図面が全てになる。これまでの経験を総動員して、最大限にイメージを膨らませながら日々描き続けている。


studio: takashima studio
Work: Sさんのための家
タグ:Architecture


越前和紙を使用して吹き抜け内部に行燈を計画していて、制作のためのスタディを行った。様々な種類の和紙をパッチワーク的に貼り付けて制作するため、その見え方や格子の厚みや幅、アクリル板に貼り付けるため光の透過の仕方など、スタディしなければならない項目がたくさんある。地元の伝統工芸品を設計に組み込んで提案し、それを気に入ってくださったのはとても嬉しかった。パースで見せた以上に美しいクオリティで施工ができるように頑張りたいと思う。


studio: kobayashi studio
タグ:Architecture


草刈りの時期になった。この頃は草木の勢いがすごくて2週間ほどもすると草刈りをした跡など無くなってしまう。この夏初めて刈るとなると一回だととても手に負えない。昔、僕が住宅街に住んでいた頃は、草刈りのイタチゴッコがこんなにも大変とは思っていなかった。そういえば、遠い現場でまだ着工していない場所があるのを思い出した。そこなんかもきっと茂ってしまっているんだろうなとふと気づいた。一を見て十でも百でも気付けるようになりたい。


studio: takashima studio
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国道357沿いにある古いビルにコーヒー店であるshinoda coffee workshops がある。今は店舗を設えるための什器であったりをお施主さんと一緒にDIT施工をしている。ここではコーヒーだけでなく、蒸留器をセットしてエッセンシャルオイルを抽出して色々な形で提供することも画策している。蒸留器の仕組みとしてはオイルを抽出する素材を蒸して成分を揮発させ、その揮発させた蒸気が冷却水の中をグルグルと配管された管の中を通ることで冷やされ、その管の出口でオイルが抽出されるという仕組みである。冷却水の中を熱い蒸気が通るため、冷却水は次第に温まってきてしまうので、常に水を冷却しておく仕組みが必要である。そこで、蒸留器の外に貯めた水と、冷却水を循環させる仕組みを作るためにポンプを設置することにした。間をつなぐ配管を僕がする必要があるのだが、水道配管に関しては全くの素人であるため、管やバルブを繋げる”継手”という言われる部材のことが全く分からなかった。普段水道屋さんに施工をしてもらっているため、何となくやっていることは理解しているのだが、それを自分でやるとなると必要な部材の多さに驚く。ネジ径も1/2や3/8だったり、オスメスの違い等他にも色々とあるのだ。それらを継手部材のジャンクボックスの中から必要なものを見つけ当て試行錯誤する必要がある。色々と想定外もありつつ配管計画に1.5時間、施工に3時間かかってしまった。職人さんだったら手慣れた手つきでものの1時間で出来てしまうんだろうなと思いながら、これで格段に解像度があがったので良しとしよう。


studio: kobayashi studio
タグ:Architecture


大学生になって賃貸暮らしを始めてからは「自分の庭」というものを持たなくなり、草取りをする機会もすっかりなくなっていた。けれど、この団地に引っ越してからは、また草取りをすることが多くなった。最近は雨の日が多く、そのぶん草の伸びるスピードも速いように感じる。「先週草取りをしたばかりなのに、もうこんなに伸びている」と驚くこともある。面倒だと思う一方で、こうして周りの環境のささやかな変化に気づけるようになった自分がいることに、少し嬉しくなる。季節の変わり目のような大きな変化もあれば、「桑の木に実がつき始めた」とか「草取り後に気持ちいい風が通るようになった」といった小さな変化もある。そんな、それぞれ違うスピードで訪れる変化に気づけることにも、また違った幸せがあると思うし、気づける自分でいたい。


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On Re. Baseプロジェクトの増築棟基礎工事はベタ基礎スラブのコンクリート打設を終え、立上り部分の打設に向けて型枠や配筋の調整やアンカーボルトの設置が進行している。このフェーズは新築工事の現場管理において、最初に訪れる山場であろう。基礎の立上りはその上部に載る木造躯体と接する部分であり、この仕上がりが木架構の上棟やその後の工事の進行、構造の安全性などの性能面を大きく左右する。特にアンカーボルトは基礎と土台や柱を結び付けておく重要な部材であり、据え付け位置の確認が欠かせない。基礎工事が終わればいよいよ新築工事の一大イベントである上棟に移っていく。梅雨の長雨に悩まされながらも着々と工事が進む。


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Work: On Re. Bas
タグ:Architecture


AIによる画像生成は、パースのライティングも瞬時に行うことができて、モデリングの手間と比較するとかなり楽だ。先日、子ども食堂の照明計画の参考としてAI生成パースをお見せしたところ、「綺麗すぎて違和感がある」との言葉をいただいた。内装改修はほとんど行わず家具提案がメインのため、実際はパースほど整った空間にはならない。簡単に作れるからこそ手を抜いてしまった部分だった。改めて、AIと手作業を組み合わせて、現状写真に照明と家具を落とし込む形で実際に近いパースを作成し、再提案した。「大げさに変えたくない」というお客様の希望に沿うことを理解いただき、受け入れていただけた。便利さゆえにツールを使いたくなる気持ちが先行して、お客様の求める条件を見落とさないことを意識しなくてはと反省した。


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Project: つりはいらないよ食堂
タグ:Architecture


とあるガラスメーカーさんの工場を見学する機会があった。ガラスは溶かして再利用できるため、捨てるものはないと思いきや、 綺麗に分別できなかったり、再利用すると色が混ざってしまうために再利用できないものも、どうしてもあるのだという。これはそのガラ置き場の写真なのだが、 色とりどりのガラスの破片と、役目を終えたガラスを溶かするつぼの破片などが混ざり合い、ゴミ置き場と思えない美しさをみた。ガラスは動かない液体と言うが、 砂を溶かしドロドロのガラスにするにはかなりのエネルギーを要する。そして溶けたガラスに熟練の職人さんが息を吹き込み形になる。破片とはいえこれらも、その熱量(カロリー)のかたまりなので、美しいのかもしれない。廃棄ではない輝ける使い道を見つけ出したい。


studio: takashima studio
タグ:ArchitectureStudy


とあるホテルに泊まった。普段はあまり行かない、高層の建物の上の方の部屋。そこは、円形のベットが部屋の中心にあり、ガラス越しにお風呂があり、その奥には、東京の街並みが見渡せる。普通の人であれば、景色やら、お風呂やらに目が行くと思うが、真っ先に目に入ったのは、ガラス戸の蝶番である。最近、プロジェクトで検討していたということもあり、実際の使用例を見るのは貴重な機会であった。建築の仕事の醍醐味のひとつに、日常の何でもないことが、急に、宝物を発見した時の様に見え方が変化することだと思う。建築に限った話ではないが、特に多い気がする。そんな、発見があると、嬉しくなる。


studio: takashima studio
タグ:Architecture


団地内にある私達の事務所は徒歩圏内に飲食店やコンビニがない。そのため基本的にお昼ご飯は、ありがたいことに社長のお母さまが人数分調理して提供してくださる。先日は、私が住む社宅の敷地内にある蔵を所員総出で施工する日(minga)。その日は私が調理担当になったのだが、「食べ盛りの若者11人分の食事」(男性多め、しかも作業直後=お腹ぺこぺこ)など、普段家族3人分の食事しか作っていない私には量の見当がつかない。AIに分量を聞きつつ食材を買って、結局鍋2つ分のカレーが出来上がった。作りすぎたかな、と心配したのも束の間。あっという間に平らげられ、むしろ足りなかった説すらある。恐るべし、若者の胃袋。これをほぼ毎日こなしてくださる社長のお母様には頭が上がらない。


studio: kobayashi studio
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この写真は壁下地の端部である。一般的には、壁の端は直角になるだろう。現在施工中の円形吹き抜けのプロジェクトでは、その吹き抜けの円形に対応して壁が切断されたような意匠を理想としているため、壁の端部が斜めで終わっている。このような壁の端部が六つあり、それぞれが異なる角度で斜めに切断されるため、下地製作にかなり苦労した。社会情勢の影響で現場運営にもかなり影響が出ているが、なんとか大工工事も終盤に差し掛かることができた。少しでも工事を進めるために、最近は大工さんの手伝いをすることが多い。その大工さんとは年が明けからすでに三つ目の現場で、コンビネーションも良くなってきた気がしている。手間の多い設計にも関わらず現場を楽しんでくれるので本当に有難い。


studio: kobayashi studio
タグ:Architecture


松戸の現場で、床鳴りの是正に行った。
原因は、釘と床合板のわずかな隙間や、床合板同士が擦れ合うことで起きている。ある一点を直すと、今度は今までならなかった別の箇所が鳴り始める。肉眼では見えないほどの隙間やずれが、少しずつ蓄積されて床鳴りとなって現れるのだと思う。一つひとつ丁寧に調整を重ねて、収めていく。その難しさを感じた。


studio: takashima studio
Work: Ngさんのための家
タグ:Architecture


On Re. Baseプロジェクトの増築工事では奥多摩の樋口木材さんから譲り受けた木材を構造材として活用するべく、プレカットの手配を進めている。これらの材料は、奥多摩の地元産材を長い時間自然乾燥させた上等な材料であることは間違いないのだが、樹種や保管状況がまちまちで大きなひび割れなどが見受けられる材料もあり、当然JASに基づく等級も不明のため、通常であれば構造材への使用はハードルが高い。今回は構造設計者さんに構造検討をお願いし、2025年の建築基準法改正によって新たに定められた構造計算ルートを採用することで、無等級材での建築が可能になった。この日は構造設計者さんと材の状況を確認。状態に大きな問題はないことが確認できた。これから二次製材を行ったうえで、プレカット加工に進む。まだまだ先は長い。


studio: kobayashi studio
Work: On Re. Bas
タグ:Architecture


先日、若宮の団地にハーブガーデンをつくるプロジェクトについて、お施主様への初回プレゼンテーションを行った。緊張しながらも提案をお伝えしたところ、大変喜んでいただき、大きな励みとなった。設計を進めるにあたっては、考慮すべき要素が数多くある。しかし今回のプレゼンテーションを通じて、まずはお施主様のご要望やアイデアをしっかりと受け止め、それを肯定的に形にしていくことが、設計の根幹であると改めて実感した。合理性や多角的な視点を追求するあまり、その大切な軸を見失わないよう、今後の制作においても心がけていきたい。


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髙島スタジオのワークスペースとして施工を進めている、コンクリートの小屋。窓を養生していたプラダンを外し、ようやくガラスが入った。ガラスは廃材を転用しているのだが、都合よく1枚ではまるものは少ない。検討の末に、ガラスをカットして突き付け、UVレジンで接着するという荒技により、景色の抜ける1枚のガラスを作ることができた。窓の向こうには、お隣さんのガレージ。錆びた手すりと伸びた雑草が、どこか東南アジアの路地のような風景をつくり出していた。視線は抜けるのに、不思議と囲まれているような感覚があり、独特な心地よさのスタジオになりそうである。


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まさか、ガラスを突きつけで接着するということができるとは思っていなかった。UVレジンは紫外線によって接着される樹脂で、オープンタイムをコントロールできる。紫外線を当てなければ固まらないからだ。ガラスの突きつけ接着なんて無茶だろうと思っていたが、やり方を工夫すると案外できるもので、想像していたよりもかなり安心感がある強度が得られた。こういうチャレンジングな収まりは自社物件だからできることで、そのような機会がたくさんあるのだから、考えるより先にまずやってみることが大切だと改めて思った。


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最近、ランニングを始めた。これといって、大きな目標もなく始めた。朝早起きをして、まだ霜がかった坂道を降りる。そこから広がる田んぼ道を走る。とても気持ちがいい。少し走れば、こんな豊かな自然に囲まれていたことに気がつく。信号もなければ、周りの目を気にしなくてもいい。自然と身に纏っている見えない衣を脱いで、全身で、その場の持っている栄養を摂取することができる。地域に溶け込んでいくような、そういう感覚。しばらく、走ることを通じて、その場に身を委ねてみたいと思う。


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機材倉庫の、工具エリアが置いてある場所の壁は有孔ボードで仕上がっている。その有孔ボードの穴にS字のフックを差し込み、工具とか色々をぶら下げられたらいいよねという話が以前上がっていた(まるでアメリカのガレージのように)。そのS字のフックを試しに3Dプリントしてみた。S字のフックであれば、別に穴に合う規格の既製品を買ったとしても大して高い金額ではない(何だったらフィラメント代とかフックのモデリングを僕がやっているのも厳密な話をすると会社としては経費がかかってくるので、高くつく可能性もあるかもしれない)のであろうが、一度一からモデリングをしてみて試行をしてみると、S字ではない、より便利な形状のオリジナルのフックの可能性も見えてくる。よりよい状況を作ろうとすると、世の中にある既製品では達成できないということはよくある。技術を使いこなせる立場になってくると、自分のおかれている状況に最適化されたより良い状況というものを、自ら作ることができる。3Dプリンターは特に自由な造形ができるため、言ってしまえばなんでもあり(=何でもできる)ということになる。そしてこれは3Dプリンターに限った話ではない。そんなことを、このS字フックを作りながらぼんやりと考えていた。


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毎年、地域の人がご厚意で畑の梅を収穫させてくれる。当日は梅を獲りながら熟し具合をみて、この梅は漬けるのにいい、こっちの梅は干したほうがいい、と作り方まで丁寧に教えてくれた。梅シロップが傷まないように酢やアルコールを少し入れるんだなんて話も聞くことができた。インターネットで調べるだけでは触れられない知識で勉強になる。今年は例年よりもたくさんいただいたので、梅酒瓶を二つ追加で購入した。空き家を整理すると大量の梅酒瓶が出てくることがあるけれど、なるほどこうやって増えて行くのだなと思う。飲めるようになるのが楽しみだ。


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