

studio: takashima studio
Work: Gさんのための家
タグ:Architecture










4年前にお引き渡しした家のお施主さんから、増築のご相談をいただき、久しぶりに打合せに伺った。もともと植栽が豊かな敷地で、その緑を眺めながら暮らしを楽しめるようにと設計した住宅だったのだが、4年の間に木々はすっかり育ち、たくさんのみかんを実らせていた。庭を持たず、雑草が生えないように敷地の大部分をコンクリートで覆ってしまう人も少なくない現代。そんな中で、自宅の庭に果物が実り、それを収穫して食べることができるなんて、なんと豊かなことだろうと思う。





4年前にお引き渡しした家のお施主さんから、増築のご相談をいただき、久しぶりに打合せに伺った。もともと植栽が豊かな敷地で、その緑を眺めながら暮らしを楽しめるようにと設計した住宅だったのだが、4年の間に木々はすっかり育ち、たくさんのみかんを実らせていた。庭を持たず、雑草が生えないように敷地の大部分をコンクリートで覆ってしまう人も少なくない現代。そんな中で、自宅の庭に果物が実り、それを収穫して食べることができるなんて、なんと豊かなことだろうと思う。


studio: takashima studio
Work: Gさんのための家
タグ:Architecture


On Re. Baseの新築棟の施工が進んでいる。グリッドが強調される構成のこの建築は小さいながらも立ち上がるとその存在感は異様で、構造の力強さに目を見張る。そういえば、この建築にはどこか既視感があるなと思っていたのだが、同じ若宮団地の中にそれがあるのに気づいた。On Re. Cafeの塔屋だ。同じくグリッドで構成されて突如にゅっと現れた塔屋と同じ見た目をしたこの新築棟はさながら親分のようだ。近い場所に似たような構成の建築があると建築群としての意味合いが帯びてくるように思う。コンクリートの長屋が立ち並ぶ街並みにキノコのように寄生する建築群はこの団地の新しいランドマークになり、地域に受け入れられていくのだろう。


studio: kobayashi studio
タグ:Architecture


事務所の庭の柿の木に、初めて実がなった。気づいたら、枝のあちこちでたくさんの実がオレンジ色に色づいている。ひとつひとつ見ると少し傷があったりもするけれど、初めてにしては上出来だ。秋を感じるのは柿の木だけではない。ご近所の庭からふわっと金木犀の香りが漂ってきたり、kenzoの散歩中に道端で栗のいがを見かけたり。日頃はなかなか慌ただしいけれど、こうしてふとした瞬間に季節を感じられるのは、この場所にいるからこそだと思う。


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ついに上棟した。ここのところ雨続きで1ヶ月弱遅れの上棟となってしまった(また当日も結局雨がパラパラと降ることに。。)。材を奥多摩に集めに行くのに合計8日間、製材所に4日間、プレカット工場に2日間。丸々2週間ぐらいかけて材につきっきりになり、無事加工されて組み上がる様子を見れてとても感慨深い。我が子同然の気持ちになっている。ここからは外装の格子壁が作られていき、グリッドというルールに基づいて形作られていく。めちゃくちゃ良くなる気しかない。


studio: kobayashi studio
Work: On Re. Bas
タグ:Architecture


丸太のような椅子のモックアップを作成した。わざわざ木材で下地を組み、杉の皮を剥ぎ取って貼り付けて製作している。丸太でええやん!と思われそうだが、わざわざ丸太を模してできるだけ丸太っぽくすることを目指している。杉皮を綺麗に剥がすのはなかなかに苦労した。脆くて割れてしまったり、節があって穴が空いてしまったり、皮と幹の隙間から虫が出てきたりもする。さらに、杉皮をそのまま使うとポロポロとカスが取れたり落ちたりしてしまうので、サンディングをして綺麗にする必要がある。貼り付けにも苦戦した。ボンドと隠し釘を使用して接着したが、パカパカと浮いてきてしまうのでかなりの数の隠し釘を打った。材料入手から製作まで長い道のりだったが無事完成し、見た目もかなり満足で実現可能性も確認できたので、大成功のモックアップ製作だった。


studio: kobayashi studio
タグ:Product


On Re. Baseの上棟の一幕、梁をかけている。レッカーで吊られた梁を上から掛矢という大きなハンマーであらかじめ加工している仕口にはめ込む。この時、柱のほぞも同時に入れるので、一人だと仕事ができず下からのサポートも必要である。ただ梁をかけるだけでも、複数人の阿吽の呼吸が必要になる。この作業を繰り返して力強い構造が立ち上がっていく。何度か柱や梁を組み上げる建て方を経験していると、次に何をするのかという現場の動きがわかる。先回りして、次の作業の段取りをする。何手も先読みしているとスムースに現場が進行する。同時に設計通りの納まりになっているか確認もする。建て方はそのようにして同時多発的に次々と現場が進行していく。今回は大工さん3人、スタッフ10人弱と職人さんの割合が少なかったが、大きな問題なく上棟までこぎつけた。多分もううちのスタッフだけでも上棟させることはできるんだろうなと思う。そうではありつつも大工さんの存在は偉大で、梁の上をひょいひょいと渡り歩く背中を見ていると安心感があり、僕らにはなかなか同じようにはできない。


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新築物件のエネルギー消費性能について標準入力法で計算を行った。WEB上の計算プログラムで該当する設備を選択するだけなので簡単だ。ただ暖房設備や給湯器はかなり種類が多く、また太陽光発電の影に隠れてあまり触れる機会のない、太陽熱利用設備という選択肢も出てきた。こうして一覧で見ると、設備の選択肢の幅広さと省エネ基準が求める水準の高さを実感する。一方で、現場に目を向けると、予算や建物の規模によって実際に取り入れられる対策には限りがある。正直、基準と現実の間にはギャップがあるように感じることもある。それでも、知識として新しい技術や考え方にはアンテナを張らなくてはと改めて思った。


studio: kobayashi studio
Work: Ngtさんのための家
タグ:Architecture


市原市牛久の商店街から少し歩いた先にある空き家をまちやどとしてリノベーションするプロジェクトが進行している。内外装の模様替えに関しては、板を貼るところまでを大工が施工し、その先の塗装工事はすべてをまちやどの開業準備をしているお施主さん自身で行っていただくことになっている。この日は外壁のコーキング作業。コーキングガンやヘラの使い方など一通りのレクチャーを終え、私もサポートしながら作業を進める。お施主さんには休日返上で毎週末作業を進めていただいているが、まだまだ道のりは長い。こうした施主施工は一人よりも二人、二人よりも大勢でやることで、効率が何倍にもなる。助っ人を集めてDITを企画しなければ。


studio: kobayashi studio
タグ:ArchitectureDirection


今週の前半はかなりハードだった。連日の雨などが原因で発生したベニヤのカビ対処、所属スタジオプロジェクトの上棟、新築住宅のファーストプレゼン。急遽のカビ対応でプレゼン資料の作成が前日夜からのスタートになってしまい、さらにその日は上棟式だったので本当に痺れた。しかもそれが週の頭の月曜日。しばらく現場続きで久しぶりの基本設計プレゼンだったのでいつも以上に楽しく取り組めた。結果的に無事打ち合わせもいい方向に進んだし、満足感のある一週間だった。今週末はたっぷり休んで来週に備えようと思う。


studio: kobayashi studio
タグ:Architecture


今週は久々に気持ちの良い晴れ間がでてきた。朝、事務所のゴミ出しをしに行くと、近所の奥様達がゴミ捨て場のすぐ横で日向ぼっこをしながら井戸端会議をしていた。ご挨拶をすると、「晴れるとそれはそれで主婦は忙しいわよね」と返された。仕事モードの時に主婦と呼ばれたことに少し驚いたが、私の家の近所ではこういう井戸端会議は滅多にないので、団地の奥様の一員になったようでちょっと楽しい気分にもなった。団地の中にポツンと佇む事務所。どんなに仕事に追われていても、一歩外に出れば、のんびりとした空気が流れる生活風景が広がる。そのアンバランスさが面白い。


studio: kobayashi studio
タグ:


メンテナンスのご相談をいただいているお客さんから、80年代後半から90年代の古い建築雑誌を寄贈していただいた。ページをめくると、当時流行していたであろうデザインの話や、古民家の改修風景が赤裸々に載っていたりする。1冊に詰め込まれた情報量がとにかく多くて、読んでいて飽きない。中村好文さんの「住宅巡礼」が、もともとは連載だったと知って驚いた。窓の外に広がる緑を横目に、静かな部屋で昔の雑誌をめくる。それだけの時間が、なんともよかった。


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グリッドの建物が姿を現してきた。空いているところにはガラスが入り、面が貼られている所には杉の無節の板物で外装が仕上がる予定だ。木材とガラスが千鳥貼りになって仕上がる、何とも意匠的な建物になる。中に入ると色んな高さ、場所で風景が切り取られて、様々な角度から若宮団地が見える。外部が木材になっている内面材側は最終的には一つ一つをキャンバスと見立ててお施主さん含めた皆んなでアートワークを施す予定だ。ガラスは風景を切り取るもの、キャンバスはお施主さんの個性を切り取るもの。柱と梁がグリッド状に組まれた構造体によって額装が出来上がる。


studio: kobayashi studio
Work: On Re. Bas
タグ:Architecture


事務所の見学に学生が来てくれた。ひとりは千葉大学、もうひとりは芝浦工業大学の学生だ。僕らは、市原市という房総の入り口にあたるローカルなエリアで仕事をしている。超有名設計事務所でもないので、ただ待っているだけでは、学生が僕らの存在を見つけてくれることはほとんどない。今回は、普段取り組んでいる空き家改修を、学生にとっても学びのあるワークショップとして企画した。それをきっかけに、ふたりが僕らの仕事に興味を持ち、事務所まで足を運んでくれた。自分たちでは面白いことをやっていると思っていても、それが誰かに届き、伝わらなければ、やっていないことと同じなのかもしれない。そして、人に伝えようとすることで、自分たちが仕事の価値を再発見することもある。つくることと同じくらい、僕らは、伝えることをやめてはいけないと思う。


studio: takashima studio
タグ:StudyWorkshop


我々の事務所がある市原を台風25号が襲った。私が住む古民家でも敷地内の法面が一部崩れ、2日間ほど停電が続いたものの、幸い大きな被害は無かった。しかし私が暮らす内田地区では、いたるところで崖崩れや倒木、内田川の氾濫による被害が発生していて、裏山の崖崩れによって一階部分が押しつぶされる形で全壊した家もある。8月から続く長雨や集中豪雨は今までに経験したことのないような異常気象であるが、今後はこうした気候を数年に一度起こりうるものとして考えていかないといけないのかもしれない。その時に土地選びは、建築はどうあるべきなのだろうか。災害を目の当たりにして、ここ数週間悶々と考えている。


studio: kobayashi studio
タグ:


前回からの続き。牛久商店街にある時田酒店さんのエントランス床補修工事が完了した。カラーコンクリートにsghrさんからいただいたガラス屑を一二三石として埋め込んで刷毛引きで仕上げている。埋め込まれたガラス屑がさりげなく、しかしキラリと光り、いい表情を作っている。今回この土間を施工するにあたり、色味やガラス粒のサイズや密度感、刷毛引きの質感などを検討するため10を超えるサンプルを作成したが、小さなサンプルと大面積での実際の施工では勝手が異なり、思い描いた通りにいかなかった点もあった。新しいマテリアル開発は常に試行錯誤の連続である。こうした経験値を積み重ねて、よりよいマテリアルとして育てていきたい。こうした機会を与えていただいたお施主さまに感謝。


studio: kobayashi studio
タグ:ArchitectureStudy


月に一回、自分たちで自分たちの物件を整備したり工事したりすると実践をmingaと呼んでいる。今月は機材倉庫が使いやすくなるように整備した。それぞれスタッフがこうがいいのではないかと考えて、その場その場で物事が決まっていく。10人で片付けたり整理したりすると驚くほど早い。欅の丸太をテーブルの脚にするために運ぶ際には、ああでもないこうでもないと言い合いながら、トライアンドエラーを繰り返し何十キロあるかわからないそれを最終的にはスムースに運び入れた。こういう地に足のついたことを積み重ねているから、設計も宙に浮いたものにはなっていないのだと思う。


studio: takashima studio
Work: 林業者のための機材倉
タグ:Architecture


先日から使い始めた、髙島スタジオのRC造の小屋のオフィス。ここで初めて学生向けのワークショップを開き、その発表会が行われた。夜の団地をただ歩いているだけで、学生がプレゼンテーションをする様子が目に入る。団地の一角にある空家の庭だった場所。そこに、30代のスタッフが3名、20代のスタッフが5名、大学生が4名。古びた団地では見かけない若者が、何かをつくり、考え、発表する風景がここにはある。明日の郊外団地、古くて新しい空間はこうして一歩ずつ作り出されていく。


studio: takashima studio
Project: 住総研 2023 吉野台団地 明日の郊外団地
タグ:Architecture


今週は月・火で”builds day”を行いました。何やら聞きなれない言葉が初めて出てきたという感じだが、builds = 貨幣資本主義における商業的建築生産ではない建築を含めた環境を作り出す行為の総体(各行為それぞれはbuild)。bulds day=この行為を行なっている日の総称としてkurosawa kawara-tenでは言葉を定義しました。つまり過去行ってきた施工ワークショップも、お施主さんと設計者が一緒に工事をするDITも、スタッフ皆んなで集まって自社物件に手を加える日のmingaも、全てbuildであり、それらが行われている日の総称として”builds day”だ、ということです。今回は自社物件の蔵を工事する施工ワークショップとしてbuilds dayを行いました。初日はキッチンの器具付けをして、完成したキッチンで料理をし、2日目は天井貼り工事をしました。学生が計5人参加してくれて、それぞれが自らの手で環境を作り出す喜びというものを獲得してくれたと思います。このbuilds dayに関してはもっと色々と説明をしなくてはいけないですが、kurosawa kawara-ten の活動を説明する大事なファクターの一つになっていくと思います。


タグ:Workshop


今週は所員総出で機材倉庫と呼ばれる道具置き場の掃除・片付け・整備を行なった。工具、金物、ビス、測量器具などから掃除用具や衣類などの備品までがほとんど集約されており、その数と種類の多さに圧倒される。あまり現場に出る機会がない自分にとっては未知の道具も多く、周りに教えてもらったり調べたりしながら整理していった。なかでもほとんどの所員がなんだか分からなかったアイテムがこれである。AIに画像から調べてもらったところ、手動式パイプクリーナーであることが判明した。こうして様々な道具を見ていくことで、建築という仕事がいかに多様な要素の集合体でできているかを改めて実感した。道具だけでも、ほんの一部だとしてもこれだけの種類があり、その全てを把握するのは簡単なことではないけれど、時間をかけて少しずつ勉強していきたい。


studio: kobayashi studio
タグ:


道具が動かなくなった。大半は壊れたと捨ててしまい、新しいものを購入する。もしくは修理に出して、高いお金を支払い、修理が終わるまでその道具は使えない。だが、実際には、結構単純な理由で動かないだけで、素人でも直せてしまうことが大半である、と気がついた。動かない理由の一つは、電気の流れる回路に粉や埃が溜まり、通電できなくなってしまうというもの。それらを取り除けば、新品同様に復活する。部品の消耗などがあれば、そのパーツのみを交換すれば直ってしまう。また、分解することで、内部構造や仕組みを理解することができる。仕組みがわかると、普段の道具の使い方や、不具合が起きた時の対処もしやすくなる。また、不思議と、愛着も湧いてくる。このように、メリットは様々である。壊さないように使うが第一だが、直すことも大切な仕事の一部だと思う。


studio: takashima studio
タグ:Architecture


GW前に設計施工で担当させていただいたパン屋さんのある養老渓谷駅方面で、台風25号の大雨による土砂崩れが各所で発生した。停電や断水も発生し、パン屋のある戸面という集落も1週間近く停電と断水が続いた。現在では復旧しているが、食品製造を行っている施主にとって停電や断水は大ダメージだった。冷蔵保存が必要な食品は全てダメになり、パンを作ることも、売ることもできなくなってしまった。普段販売していた養老渓谷駅も、線路の土砂崩れのため長期間の運休が予想される。こんな時に何も力になれない自分が悔しく、少しでもできることはないかともがいているところだが、やはりそう簡単に解決策は見つからない。「災害時に建築家は何ができるのか」というのは自分にとっても最重要な問いであり、こういう時こそ一番頼りになる存在でありたいと思う。


studio: kobayashi studio
タグ:Direction


竹藪を開拓している。kurosawa kawara-tenの機材倉庫の敷地内、その半分以上はまだ竹に覆われている。資材や機材を落ち着いて管理できる場所にしたくて、少しずつ竹を伐っては、チッパーで細かくしている。竹藪の中は思ったより暗くて静かだ。チッパーを止めると、聞こえるのは葉っぱの音くらい。一本伐るごとに、ちょっとずつ明るくなっていく。竹は驚くほど早く伸びるらしい。こちらが一本伐っている間に、どこかでまた一本伸びているのかもしれない。急ぎたいのは山々だが、どうも竹のほうが仕事が早い。開拓した分を竹にプラマイゼロにされないよう、せっせと頑張りたい。


studio: takashima studio
Project: 吉野台団地
タグ:


9月28日・29日の2日間、施工ワークショップを行った。1日目は水道とIHの取り付け、2日目は天井への羽目板貼りを行い、5名の参加者が今回のイベントに参加してくれた。IHは、配線を終えたあと、微調整を何度も重ねながら、少しずつカウンターの穴に収めていった。ぴたりとはまったときの手応えは、今も印象深い。そして、自分たちの手で取り付けたIHで、初めてお湯を沸かした瞬間。水面に細かな泡が立ちはじめるのを見て、「ちゃんとできた」という実感が静かに込み上げ、胸が熱くなった。その喜びを、一緒に作り上げた仲間と分かち合えること。それが、何よりも嬉しい。


studio: kobayashi studio
タグ:Workshop


シルバーウィークを使って東北観光に行ってきた。千葉を出発して、茨城、福島、宮城、岩手、青森の順に巡り、多くの建築や展示を見てきた。旅の大半は東日本大震災関連の伝承館や災害遺構、祈念公園等の施設目当てだったが、最後に訪れた青森では、十和田市現代美術館と弘前赤レンガ美術館に行ってきた。今回の旅で最も感動したのがこの十和田市現代美術館だった。設計は西沢立衛さんで、内部には多くの作品が展示されていた。いくつかの高さと大きさの異なる四角いボリュームと、それを繋ぐ壁面がガラス張りされた曲面の廊下で構成されていて、それぞれのボリュームの隙間には庭が設えられていた。展示を巡る順路は何度も別の建物へ向かっているような感覚になり、ワクワク感が止まらなかった。青空へと伸びる建物ボリュームや展示により、視線が自然と上向になったり、建築空間に常に自分の行動が操作されているような気持ちになった。私の一番好きな美術館建築は豊島美術館だったのだが、それに並ぶ感動的な体験だった。


studio: kobayashi studio
タグ:Architecture


台風がきた。雨が明けると市中で土砂崩れが起きていた。事務所がある戸建団地が建つ台地の斜面でも起こっていた。自然を前に人間の無力さを感じる。でも、よくみてみると竹ばかり生えていたところや虫害で枯れた木など、人の管理が行き届かない場所で起こっているように見える。実は、人間が手を入れることをやめたから起こっているのかもしれない。人と自然の関係性を再考するきっかけになると思う。


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Project: 吉野台団地
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先日の台風25号の千葉への影響は凄まじいものだということを、日を追うごとに実感している。写真はkurosawa kawara-tenのある吉野台団地を降りてすぐのところ。こういった法面が至る所で崩れていて、たくさんの道路が通行止めになっている。こういった自然災害というものは日本で生きる以上、いつか必ず起こる。コンクリートで固める、集団で安全な場所に移転する、壊されても同じ場所で生き続ける。自然との様々な向き合い方をずっと昔から日本人はしてきた。今この日本に生きる建築家として、この時代だからこその自然との向き合い方をこれからも考えていきたいと思った。


Project: 吉野台団地
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郊外の団地にRCの建物が建った。全て自分たちの手で作っている。であるが故に、常にアップデートが起こっている。最近は、冷凍庫やコーヒーマシーンが入り、冷たいコーヒーが飲めるようになった。また、ガラスで作られた照明が入ったことによって、何か、命が吹き込まれたような、心臓のような息づくものが入ったように思える。建物も、人と同じように、常に新陳代謝が起こって、更新されていくべきなのだろう。


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タグ:Architecture


先日の台風では南市原も大きな被害を受けた。わたしが住む内田地区でも斜面の土砂崩れや河川の氾濫が発生し、数日間は停電もしていた。台風当日はわたしは諸用で市原を離れていて、停電が復旧した次の日に戻った。お隣さんに話を聞くと、停電はしていたけどみんな普通に過ごしたよ、とあっけらかんと答えられた。高齢者の多い土地なのに、なんともたくましい。でも、何十年もこの土地に住んでいるけどこんなのは初めてだ、とも仰っていた。自然の多い土地に住むということの豊かさとリスクを改めて考えさせられた。市のさらに南の方では、未だに停電や通行止めが続いており心が痛む。少しでも早く住民が元の生活に戻れることを祈るばかりだ。


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今日はパートタイムで来てくれているスタッフと2人で、瓦を積み上げて中にコンクリートを充填する作業を行った。お互いにやるべきことがある中で、作業をしながら交わす会話は自然と弾む。それがまた楽しい。自分の手でものを作るということには、抽象的だったものがぐっと具体的になっていく感覚がある。もちろん、しんどさと隣り合わせではあるのだが、それでも手を動かすたびに、頭の中にあったイメージが少しずつ形になっていく。その感覚が好きで夢中になる。こうした楽しさを、今の時代を生きる人たちはどのくらい味わえているのだろうか。そんなことを考えながら、コンクリートを混ぜた。何かを作りたいと思ったときに、そのためのフィールドがあるということは、それだけで素晴らしいことなのかもしれない。


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スタッフ二人で協力してデッキを新設した。このツーマンセルでの動き方が結構良かった。一人が全体の段取りを考えつつ部材の取り付けをしていく。もう一人はデッキの留めの部分がどのように綺麗に納めるべきかといったディテールを考えながら部材の加工をしていく。大工さんもよく二人で作業をしているが、「つう」と言えば「かあ」と答えるような関係性での作業はやっている当人も気持ちがいいはずで、そのような状況が特に最近スタッフ間でも起こるようになっているように感じる。相手の動きを見て次にやろうとしていることを察して、そこのサポートに先回りするといった動きは、ただ役割分担された組織ではなかなか実現できないのではないか。役割は与えられるものではなくて、その場で見出す、相対的なものであると思う。このような能動的に役割を発見するということが現場作業だけでなく、あらゆる業務で起こるとそれはとんでもないチームになるのではないか。そう予感させる日だった。


studio: takashima studio
タグ:Architecture


マンションリノベーションの現場で、最後の工程として残っていた左官仕上げが、ついに完成した。濡れた土に藁やすさが混ざり合い、浮かび上がる表情には、ため息が出るほどの美しさと奥行きを感じる。使われているのは、土や藁といった、とても素朴な素材である。けれど、それを扱うのは、長い修行と鍛錬を経て受け継がれてきた左官の伝統技術だ。高価な材料だから価値があるのではなく、ありふれた素材に、人の手と技術が加わることで、これほどまでに豊かなものになる。この壁を眺めていると、現代の暮らしの中において、そのような伝統や文化に接続したものが存在していることは稀有で、とても贅沢なことなのだと実感する。


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kenzo散歩中の風景。僕のお気に入りのスポットだ。吉野台団地は田んぼに囲まれており、団地を降りていくとこの場所に出てくる。田んぼが広がり、ポツポツと鉄塔が立っている。日本人の主食であるお米の生産地である田んぼと、電力を供給してくれる鉄塔。いずれも人間にとって必要な食料やインフラを用意してくれるものが、ただ簡素にそこに存在している。ボーっとそれらを眺めていると、日々の匿名の営みによって世界は回っていて、自分もその一部であり、粛々と生きていこうという気持ちになってくる。


Project: 吉野台団地
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中古住宅の建具枠の写真である。前入居者のペットが齧ってしまい、表面のシートが剥がれて基材がボロボロになっているので交換を依頼された。これが思いのほか難しい課題だった。というのも、メーカー品のため枠のみを交換することはもちろん可能だが、そのためには周囲の壁を傷つけないように配慮しながら全ての枠を壁から取り外さなくてはならない。傷自体はほんの一部なのに、枠ごと交換することでそれなりの製品代がかかるし大掛かりな工事になる。これが造作の枠であれば齧られた部分を切って新しい材に変えるだけで済むことなのに、と思う。工業製品の美しさや機能性は素晴らしいが、何か不具合が起きた時の対処法が限られてしまったり、住み手の力だけではどうにもできなかったりする。これが、数年前に事務所で流行っていた「コンヴィヴィアルじゃない」ということか、と実感した。(ちなみにこの件は枠交換ではない補修方針となった)


studio: kobayashi studio
タグ:Architecture


普通、タイルと聞くとどんな形を想像するだろうか。おそらく四角いタイルや長方形のタイルではないだろうか。だけど、不思議と僕らの現場には変な形のタイルが現れる。これは、角度のついた二つの空間に、目地を通そうと思ったときにタイルに自然とこのような割り付けが出てくる。設計士のこだわりでもあるし、職人の腕がなるところでもある。変な形は加工が難しく嫌がる職人も多いが、この職人さんは涼しい顔で、飄々と作る。写真はその途中。


studio: takashima studio
タグ:Architecture


最近、AIを使って仕事をすることが増えた。正直、とても助かっている。ただ、何度指示を出しても意図したものと違うものが返ってくることがある。最初はもどかしいのだが、これはこちら側の訓練にもなっていると気づいた。どうすれば正確に意図を伝えられるか、しかも最低限の労力で。言葉の選び方、情報の順番、省いていいこととそうでないこと。AIと格闘しているうちに、そういうことを自然と考えるようになってきた。将来、部下に仕事を投げるときにも同じことが求められるはずだ。少ない手数で、的確に。今日もAIと格闘しながら、そんなことを考えていた。


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先週から新しい新築プロジェクトが始まった。8ヶ月ほど現場に追われていたので、設計の対象敷地調査はとても久しぶりだった。敷地は市原市の大蔵屋団地というところで事務所からも近い。付近で打ち合わせがあったのでついでに敷地に寄りつつ周辺を少し散策してみた。最近雨続きだった中この日だけは快晴で、新たなプロジェクトのスタートにはふさわしい1日だった。この団地は山を削って作られていて、傾斜とひな壇状の土地区画が特徴的だった。驚いたのは、この団地内の土地の1坪あたりの金額が1〜2万円程度であることと、その安さにも関わらず多くの売地が残っていることだった。こんなに自然に囲まれた豊かな土地で、都心部に出るのにも車で1時間程度なのに。この町の魅力を伝えられるような仕事をしなければいけないと気が引き締まった1日だった。


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タグ:Architecture


ChatGPTの最新モデルが話題になっていたので、サブスクを再開して使ってみた。検討したい敷地を住所と衛星写真で指定し、「敷地周辺の地形や建物を3Dモデル上で再現して」と指示したところ、国土地理院などの公開データへアクセスし、あっという間に周辺モデルを作り上げてしまった。意図に沿った回答をできる成功率というものが上がってきているとは聞いていたが、この文脈ならこのデータが必要だろうという参照を外していないのだろう、実務で検討程度にはすぐに使えるレベルで出力された。これまで手作業でやっていた「やり方を知っていれば誰でもできる作業」は、本当に代替可能になってしまったのだという実感がさらに強まる出来事だった。だからこそ、その先で何を考え、何を選び、何をつくるのか。人間にしか担えない価値を考え続けないと、AIの奴隷になる日も遠くない・・・
ChatGPT can make mistakes. Check important info………..


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タグ:ArchitectureStudy


学生向けに設計ワークショップを開催した。建物の実測の仕方、課題の見つけ方、設計の手法。教えながら、自分でも改めて言葉にする良い機会になった。設計をするとはどういうことなのか。郊外で事務所を構えて日々何を考えながら仕事をしているのか。都市とは違う郊外の実情も、肌で感じてもらえたなら嬉しい。2日間で伝えられることには限りがあるけれど、何かひとつでも持ち帰ってもらえたなら嬉しい。来週は設計の成果を発表してもらう。とても楽しみだ。


studio: takashima studio
タグ:Workshop


最近、雨天が続いていることもあり、雨漏りに関するご相談を受ける機会がやや増えている。原因の特定は容易ではなく、まずは「おそらく〇〇が原因ではないか」という仮説を立てたうえで、推理を進めていくことになる。水の侵入口は実に小さく、目視で確認できることは少ない。これまでの現場を見てきて、そう実感している。だからといって、侵入経路をすべて塞いでしまうことが最善とは限らない。雨水が入り込んだ際に排出される隙間がなければ、そこに水が溜まり続けてしまうためである。これは屋根や壁が本来担うべき「雨風を防ぐ」という機能そのものと向き合う作業だと感じる。加えて、化粧材によって見えなくなっている部分が、原因究明を一層複雑にしている面もあるのだろう。


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事務所犬のkenzoを吉野台団地での散歩中に撮った写真。事務所から歩いて数分の場所である。木々に囲まれて建物だったりがほぼ見えなくて印象としては”里山だな”という感じ。山を切り開いて造成された団地であるため、住宅がないエリアだとその森部分が残っていて元々里山であったことを偲ばせる。セミの鳴き声は聞こえなくなり、代わりにスズムシの声が聞こえ始める。耳を澄ませると、色んな音が聞こえてくる。改めていい環境で生きてるなと思う


Project: 吉野台団地
タグ:Architecture


市原・牛久商店街にある時田酒店さんの床補修工事を行った。出入口周辺の雨濡れによって腐ってしまっているフローリングを撤去し、雨や土足での使用を考慮してモルタル土間の打設を提案した。レンガ敷きの外構と合わせてモルタルに赤と茶色の色粉を混ぜて着色し、そこにガラスの粒を埋め込んで、刷毛引きで仕上げる。ガラス粒の配置は京都・修学院離宮の「一二三(ひふみ)石」を参考に、1粒、2粒、3粒の組み合わせで配置した。修学院離宮の一二三石は同じく京都賀茂川の黒石や鞍馬山の赤石が使われているそうだが、ここでは地元千葉のガラスメーカーsghrさんからいただいた、ガラス製品の製造の過程で出てしまうガラス屑でリプレイスされている。打設後の仕上がりはまた次回。


studio: kobayashi studio
タグ:Architecture


このところ、システムキッチンや建具の手配でメーカーのカタログとにらめっこしている。サイズや仕様が様々にある製品の場合、カタログで必要な情報を探すのも一苦労だったりする。自分自身、前職はメーカーの製品開発職だったため、カタログ構成に頭を悩ませたり、製品の撮影やCG作成で大勢の人に関わってもらったりした経験がある。いざ自分が利用する側になると、毎度、このカタログを作る裏にあったであろう膨大な労力に思いを馳せずにはいられない。今はAI技術も進んで、少しは以前よりカタログ作成が楽になっているのだろうか。


studio: kobayashi studio
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先日引き渡し終えた現場で残してしまっていた最後の大工工事の木梯子製作があった。小屋裏空間を活用した収納スペースにアクセスするためのものである。円形吹き抜けの上部に梯子をひっかけるための円形ランナー材を設置し、梯子本体にL字の金物を付けている。シンプルなつくりではあるが、この一連の作業を半日でこなしてしまう大工さんには驚いた。しかも早いだけでなくかなり正確で文句のつけようがない仕上がりだった。この大工さんには現場を通して本当にお世話になった。最終日の今日もいつも通りクールに現場を去っていった。かっこよすぎる。


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タグ:Architecture


和紙を建築の仕上げとして壁や天井や床に貼ると言う現場を初めて見た。一般的に使われている建材とは全く違っていて、和紙1枚1枚の表情が異なっており、素材本来の柔らかさが見て取れる。出隅は紙の素材感によってピン角ではなく柔らかい印象で、境界が曖昧にみえるのが独特で、また、ニッチがある部分は光と影の陰影によって味わい深い。話を聞いてみると、この職人さんはコウゾと言う木を栽培し材料から調達して作っているそうで驚いた。材料から施工まで一貫しているという作り方は唯一無二で、この仕上げの価値は表情だけでなく、バックグラウンドにもあり奥行きが感じられた。


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タグ:Architecture


髙島スタジオの仕事場で使うため、スタッフ用のグラスを買ってきた。sghrさんのもので、きれいで可愛らしいシェイプをしている。このグラスに触れていると、きれいなグラスで飲むコーヒーは美味しいな、とか、割らないように丁寧に扱わなくては、という気持ちが自然と湧いてくる。僕らは普段、設計を仕事にしている。まだ存在しない、よりよい世界をつくり出すことが、その本質だと思う。けれど、その「よりよい」は、いきなり大きな何かをつくることではなく、グラスひとつを丁寧に扱うことや、自分たちの働く環境をもっとよくできないかと考えること、そんな小さな意識と想像力の積み重ねの先にあるはずだ。まずは自分たちの足元から、小さな意識を持って取り組んでいきたい。


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タグ:Study


ハーブガーデンのプロジェクトで使う予定のフェルトバッグを購入した。こんな日常がいざという時に設計に役立てばいいなという下心もありつつ、純粋な興味から、私も少し挑戦してみようと思い、手始めにローズマリーを育てている。フェルトバッグは思っていたより乾きやすく、毎朝水をあげている。バタバタする朝の中で、この時間だけはなんとなく嬉しい。最近は雨続きで、正直あまり元気がない。フェルトバッグは通気性が良い分、逆に雨が続くと外からも水を吸ってしまい、湿った状態になっているのかもしれない。枯れた部分をちぎって取ったりしながら、うまく育つかどうか手探りで様子を見ている。


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仕上がり前。完成すると見れなくなってしまう瞬間。平滑に仕上げるためのパテや、職人さんの作業した跡。四角いニッチと脚立がちょこんと並んでいるのも、何か良さを感じる。完成も楽しみだが、その過程にも儚さのような美しさを見出すことができる。


studio: takashima studio
タグ:Architecture


四年前にお引き渡しした家から、庭の追加工事の依頼をいただいた。もともと庭のホース用につけていた蛇口のところに、子どもの汚れた服を洗ったり、BBQのときにも使いやすい洗い場が欲しい、という相談だった。暮らすということは、家族の関係も過ごし方も、時間とともに少しずつ変化していくことだと思う。その変化に合わせて、必要なところに手を加えていく。それもまた、暮らしを大切にするということなのだと思う。そして、そのときに元の家のコンセプトを大切にしながら、もう一度設計者に声をかけてもらえることは、設計者としてとても嬉しく、同時に身の引き締まる思いであった。


studio: takashima studio
タグ:Architecture


外構工事にて大谷石の石貼り舗装の作業がスタートした。この日はいつもお世話になっている、武田屋作庭店の武田さんと打ち合わせ。舗装に使う300mm×150mm×60mmの大谷石は石材屋さんが解体して引き上げてきたり、現場で余らせたりして使い道がなくなったものをカットして製材し直したものである。そのため角が欠けていたりするものもあるが、それもまたワイルドな石材としていい味を出している。石材の寸法に合わせて制作した埋込の手摺に合わせ、意匠や施工性、歩留まりを考慮しながら割り付けと目地寸法を検討する。打ち捨てられていた不揃いな材料たちに再び寸法が与えられ、mm単位で検討した設計の中に組み込まれていく。頭を悩ませることは多いが、これこそ建築設計の醍醐味と呼べるような時間である。


studio: kobayashi studio
Work: Nkmさんの母屋
タグ:Architecture


友人の自邸となる中古マンションのリノベーション。施工を担当させてもらった。組織設計事務所に勤めており、普段は住宅スケールの設計をしていない友人だったが、kurosawa kawara-ten側でアドバイスをしながら、家具図面や金物選定まで含め、細部まで自身で設計してもらった。引越しと荷解きが落ち着いた頃に訪ね、ゆっくり話をした。自分で隅々まで考えたものが、期待以上のかたちで実現できたということを、嬉しそうに話してくれた。イメージする暮らしを自分の力で実現するというコンヴィヴィアリティを取り戻すこと、そして、設計者として、絵に描いた餅ではなく、全て理解をして決定するという実感を持つための後押しができたように思う。


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