

studio: takashima studio
Work: ハナエステ
タグ:Architecture











マンションのリノベーションも、いよいよ大詰め。僕らが「セカンドウォール」と呼んでいる曲面の壁が立ち上がり、左官仕上げが塗られた。足元の間接照明に照らされて、壁は床からわずかに浮いたように見え、空間にやわらかな奥行きをつくっている。ここは、旦那さんの書斎へと続く廊下。まっすぐではなく、少しずつ視界がずれていく構成によって、奥へ奥へと進みたくなるような、歩いていて楽しい空間に仕上がってきたと思う。ただの通路ではなく、移動そのものが少し楽しくなる場所。そんな時間の質を、壁ひとつで変えられるのだと改めて感じた。あと少しで引き渡し。この空間が、日常の中でどんな風に使われていくのかが楽しみだ。


studio: takashima studio
Work: ハナエステ
タグ:Architecture


日本には余白が眠っている。耕作放棄された土地、誰も住まなくなった空き家、草に飲み込まれた小屋。それだけじゃない。その辺に転がっている石や丸太、誰も使わない古材や廃材。建材としてもマテリアルとしても、使われないまま眠っているものが無数にある。面白いのは、この構造がスケールを問わず繰り返されていることだ。土地のスケールでも、建物のスケールでも、マテリアルのスケールでも、同じ問題が起きている。フラクタルに、余白が眠っている。人間はもっと自由になれるはずだ。人間が手をつけられる余白は無数にあるのに、問題はそれらを使うための意志とフレームワークが存在していないことだ。使えないと思い込まれているだけで、実際には使える。Casey Studioはそこに目を向ける。


studio: kobayashi studio
タグ:Architecture


初めての現場管理。とはいえ実態は、常駐しながら問題が生じた際に先輩方へ連絡・判断を仰ぐというものだった。前日に図面と向き合い、わからない収まりを一つひとつ確認して臨んだつもりだったが、職人さんから問われた瞬間、言葉が出なかった。図面や3Dで「わかった気になっていたこと」と、実寸で「作ること」の間には、思っていた以上の距離がある。寸法は読めても、素材の重さや接合部の微妙な調整は、実際に手を動かさなければ見えてこないことを痛感した。知識や経験の蓄積でその距離は縮まっていくだろうが、まず自分の手を動かすことで、少しでも早くその感覚をつかんでいきたい。


studio: kobayashi studio
タグ:Architecture


カーペットの裏をカンナで削る。通常であれば、カンナは木を削る道具だし、カーペットはそもそも床に貼るものである。つくることは、新しいものを生み出すだけではなく、すでにあるものの組み合わせを考えることでもある。つくり方も同じように、すでにあるもの組み合わせである。そうなると、新しいものをつくるとは、いかに、様々なもの組み合わせをやってみるかだと思う。今まで、やったことのない組み合わせが、自ずと新しい価値を生むと思う。


studio: takashima studio
Work: ハナエステ
タグ:Architecture


弊所主催の施工WSが開催された。今回は、学生を対象として、弊所のゲストハウスとなる蔵を題材として電気工事をやってみるという内容だ。最初はさっぱりだった学生がまずは口頭で説明して知識を得て、その後実際に自分の身体を動かして理解していくのを見て、やはりWSは素晴らしいものだと思った。何が素晴らしいかというと、設計事務所に勤める僕らにもちゃんとフィードバックがあるということである。普段職人さんを頼りに考えていることを実際に誰かに理解してもらえるように、解像させて伝えるというのは僕らにも返ってくるものがあった。WSは相互作用が起こるインターフェースなのではないかと思った。


studio: kobayashi studio
タグ:ArchitectureWorkshop


Casey Studioの輪郭を、探しに行った。この連載は、現在は小林スタジオ所属のCasey(長澤ケイシー拓)がClaudeと壁打ちしながら、将来的に自分がスタジオを持った際に、そのスタジオはどのようなものになるかを言語化していった記録だ。答えを持って始めたわけじゃない。話しながら発見した。その過程ごと、全6回にわたって投稿していく。kurosawa kawara-tenではスタジオ制を敷いている。kurosawa kawara-tenという会社の中に高島スタジオ、小林スタジオ、それぞれが独自の思想と方法論を持って動いている。Caseyスタジオを近い将来やりたい。ではそれは何なのか。その輪郭を掴みに行ったのが、この連載の出発点だ。Claudeと壁打ちしてCaseyの思想をClaudeが言語化する。それ自体も、新しいやり方だと思っている。全6回。付き合ってほしい。


studio: kobayashi studio
タグ:Architecture


事務所のトイレのパッキン交換を行った。壁から便器へ給水する管の接合部に取り付けるものだ。パッキンは接合部からの水漏れを防ぐ役割を担っているが、それが老朽化し、今にも破損しそうな状態だった。
最初は勝手がわからなかったが、先輩方に教わったり、動画で調べたりしながら挑戦した結果、無事に交換することができた。
この経験で、少し世界が広がったように思う。今まで気にも留めていなかった水道の接合部や配管の仕組みに自然と目が向くようになり、不具合が起きた時の対処法も身についた。
机の上で小難しい設計をするよりも、こうした手触りのある経験の方が、ずっと価値があることのように感じられた。


studio: takashima studio
Work: ハナエステ
タグ:Architecture


古民家の改修工事を進めている。先日、新しく取り付けたFIX窓の木枠にガラスを吊り込んだ。L字の広縁の角にあった雨戸の戸袋を撤去したことで、コーナーで連続した開口部が実現した。木枠は褪せた木部の質感に合わせた塗装としているが、古民家に似つかわしくない緑がかったLow-eペアガラス越しに見る庭の風景が今までにない透明性を獲得している。


studio: kobayashi studio
Work: Nkmさんの母屋
タグ:Architecture


学生向けの設計ワークショップが開かれた。コマツハウスと呼んでいる最近ようやく取得できた空き家が対象だ。企画、運営をしている後輩たちがなんとも頼もしく、空き家とはどのようなものなのか、設計をどのようにするといいか、といった地に足のついた説明や解説を学生に向かってしている様子はとても安心感があった。また、kurosawa kawara-tenに初めて来てくれた学生と対話していると、慣れによって凝り固まってしまった、僕らは外からどのように見えるかということを改めて客観視するきっかけになる。設計ワークショップには学生に施主がいるような設計の場を提供するのはいいことだという考えや、パートタイムスタッフとしてリクルートしたいという意図は当然あるのだが、それ以上に自分たちに返ってくるものも多い。事実、設計ワークショップ期間中に筆が走ってテキストを書き進めているフルタイムスタッフが多かった。外に説明しなければいけないという強制力と返ってくる反応に刺激されて、僕らの内面にプラスの作用がある。このような相互作用が生まれる場が能動的に企画され、しかも、それが限界集落の中で行われているということは、ものすごく価値があることなのではないだろうか。


Project: 吉野台団地
タグ:ArchitectureWorkshop


最近自分の設計スタイルとは何なのだろうかということを考えている。設計者には設計スタイル(いわゆる手癖)のようなものがあるのが基本だと思う。例えば即物的にマテリアルを扱うような(ppバンドで縛る)ことだったり、◯△のような幾何学的な意匠を作ったり、というようなものがスタイルだと思う。そういった設計スタイルが作家性を作り上げていく。翻って自分、ないしはkurosawa kawara-tenのことを考えてみるとプロジェクト毎に見事なまでに意匠に統一性がなく、スタイルというものが存在しないように思える。もはやスタイルがないことがスタイルなのではないかとすら思えてくる。いや、でもやっぱり設計スタイルはある。kurosawa kawara-tenは「プロジェクト毎に状況にリアクションした設計を都度開発する」というのが正しい表現だと思う。なので当然プロジェクト毎にアウトプットしていくものは毎回異なり、ワンオフ的なものとなる。そしてそれは設計だけに限らず、普段の業務に関しても、多種多様なことをその場限りのワンオフ的に開発している。決まったルーティンワークなどはなく、刻々と変わる状況に合わせて、予定やるべきタスクを組み替え、業務の遂行方法を都度開発しているのだ。写真は僕のディティールではなく、ボスがやっているプロジェクトの現場に用があって行った時に撮ったものだ。桜の角棒を旋盤で丸く加工してクランプで固定するというルーズで逃げのあるディティール。これも開発でしかない。


studio: kobayashi studio
タグ:ArchitectureWorkshop