

studio: takashima studio
タグ:Architecture











職人さんにこのように施工してほしいとお願いするときに、「それは無理だよ」と言われることがよくある。ただ、この無理の意味合いはかなり多くの意味を含んでいて、今の予算だとできない、物理的におさまらない、通常のやり方ではないから避けたい、面倒だからやりたくない、などその状況によって異なる。こういうときに、何が無理なのかということを丁寧に解きほぐし、どうしたらやりたいことが実現できるのかを明確にさせていくということが現場監督の役割だと思う。エアコンの先行配管を自分たちで行った自社物件で、この配管だとつけられないと言われた内容を丁寧に解きほぐすことで、今日もなんとかやりたい状況を実現できた。


studio: takashima studio
タグ:Architecture


階段の”ささら桁”と言われる、踏板を支える部材の加工をしている。(ちなみに”踏板”とは、階段を上がっていく際に文字通り踏んでいく面のことである)。完全に見えなくなってしまうような化粧でないささら桁は、今時工場でプレカットされた集成材(を使ったりすることが多いのだが、onrebase では贅沢なことに、マツとヒノキの1枚板を現場加工して使っていく。(当初ささら桁を製材する前は埃が被っていて何の木か分からなかったが、製材してみるとそれぞれマツとヒノキだったことが判明したのだ)。隠蔽されてしまうのを名残惜しみつつ、驚くべきスピードで板材に加工の墨をつけていく大工さんの仕事に思わず見入ってしまった。


studio: kobayashi studio
Work: On Re. Bas
タグ:Architecture


今回の改修では既存のサッシ枠を覆う形で、45mm厚の立派な耳付きの杉板材を窓枠としている。杉板の耳がつくる自然な装飾性を強調するため、内外で連続した一枚板の枠にガラスが嵌め込まれたように見える意匠を目指した。ビスが一本も見えないミニマルな納まりの裏には図面による多くの検討と、工法の工夫が隠れている。工事の瞬間までヒヤヒヤしていたが、ガラスが無事吊り込まれると、耳が作る自然の造形による額縁が姿を現した。この瞬間がたまらない。


studio: kobayashi studio
Work: On Re. Bas
タグ:Architecture


いよいよDIT(=do it together,お施主さんと一緒に工事をすること。archdaily 2021)による内部塗装も仕上げフェーズに入ってきた。舞踊団を主宰するお施主さんのメンバーや友人達がたくさんきて、一気に塗装を行なった。色の切り替わりが多く、見切りの養生等、色々と苦労していたが、終盤の方には作業に慣れてきたメンバーが後から来た人に教えたりするといったことも起きていた。また、普段は現場監督1人でやらなければいけない荷物の片付けや、養生といったことも、能動的に手伝ってくれた。皆自分が現場経験がない素人だというように謙遜していたが、自分に出来ることはないか常に探し続けてくれる様子を見るとDIT冥利に尽きるな、としみじみと思う。


studio: kobayashi studio
Work: On Re. Bas
タグ:Architecture


プレス用の図面を作成している。最終仕様に合わせて線画を整え、テクスチャを貼っていく作業だ。分かりやすさを優先した打ち合わせ資料のラフな着色や、モノクロの味気ない確認申請図面とは違い、世に出ていく情報として見栄え良く仕上げる必要がある。施主との打ち合わせの中で何度も描き直されてきた図面に最後の仕上げとして色を差す作業は、メイクアップのようだなと思う。丁寧に身だしなみを整えて送り出す図面が、どこまでも羽ばたいていってくれたら嬉しい。


studio: kobayashi studio
Work: SさんAさんのための
タグ:Architecture


鉄筋コンクリートの床に穴が開いた。バルコニーであった床の下には元々ダイニングキッチンがあったが、今回の工事では光を取り入れた屋外スペースとして室外化する計画となっている。家族の生活のための必要機能を最低限のスペースに詰め込んで出来てきたテラスハウスには無駄なスペースがない。この吹抜けを通じて1階に太陽光を供給したり、上下階で視線を介したコミュニケーションを誘発したりすることを意図してはいるが、それにしてもただでさえ狭いテラスハウスのなかで、特段の機能を持たない光庭として室外化してしまうのは少々もったいない気もするかもしれない。しかしそうした余白の空間の創出こそが真の狙いである。特定の用途を持たない言わば“余剰の空間”が、合理性でのみ成立している集合住宅群のなかにおいて、予期せぬ使われ方や空間の豊かさを生み出し、文字通り風穴を開けることを期待している。


studio: kobayashi studio
Work: On Re. Bas
タグ:Architecture


まだコンクリートの躯体だけの建物に、テーブルと椅子を置いてみた。壁がまだないので、外からの風が入ってきて気持ちが良い。ここは、キオスク付きのオフィスになる予定だ。そして、実際に作業すると、具体的なイメージが湧いてくる。テーブルはこの配置にしようか。椅子は6脚は必要だ。ここにモニターを設置しよう。すぐ出せるように、ここにコーヒーマシーンを置こう。など。これらは、設計の一つの手法だと思う。そして、とても大事なことでもあると思う。実際に現場の環境に触れ、地域に触れ、そこで過ごしてみる。PCの画面からはわからない、様々な感覚がそこにはある。


studio: takashima studio
Project: 吉野台団地
タグ:Architecture


開口補強工事がいよいよ大詰めを迎えている。これまで約2週間にわたり、補強筋の施工、型枠の設置、生コン打設と工程を進めてきた。今回の補強方法は、設けたい開口寸法よりも三方を大きく解体し、その範囲に補強鉄筋コンクリートを新たに打設するというものだ。通常、生コンは型枠の上部から流し込んで打設する。しかし今回は、既存躯体の“上辺”の下側へコンクリートを充填する必要があり、コンクリートの性質からしても容易ではない条件だった。職人たちと現場で何度も打ち合わせを重ね、知恵を絞り最適な方法を模索し続けた結果、特殊な充填方法を開発した。慎重を期した打設も無事に完了した。


studio: kobayashi studio
Work: On Re. Bas
タグ:Architecture


On Re. Baseプロジェクトでは工事において極力新材を使用せず、廃材や端材などを活用することをコンセプトとして進めている。今回はとある伝手で知り合った奥多摩の材木屋さんに、使う当てのない木材を引き取りに伺った。巨大な倉庫の中には家を何十棟と建てても無くならなさそうな膨大な量の木材の山。大量に在庫を抱えたまま開店休業状態なのだという。このプロジェクトの理念に共感していただき、どんな木材でも定額取り放題という形で格安で譲っていただけることになった。ウッドショックが騒がれる裏で、膨大な木材ストックが日の目を見ぬまま捨てられていく。歪な木材流通の実情を垣間見たと同時に、倉庫の中から木材を探す様がさながら宝探しのようで、なんだか楽しい時間だった。


studio: kobayashi studio
Work: On Re. Bas
タグ:Architecture


古民家リノベーションの内装工事が進んでいる。白基調のフラットな内装、高性能のサッシ、折り上げ天井に間接照明。古民家なのにマンションライクを求めるお施主さんの要望に応えた“逆張り”の家になっている。壁は厚さ6mmのケイカル板にクロスを貼り込んだパネルを制作し、それを接着して仕上げる仕様で、開口部も特注のスチール枠を制作してもらい、枠の存在感を消す納まりになっている。パネル工法やスチール枠はそもそもオフィスや商業施設などの非住宅用途で、同一規格の既製品を用いて早くきれいに仕上げるための納め方であり、古民家の、ましてやリノベーション工事で採用することは普通はないだろう。お施主さんの逆張り精神に答えた、古民家らしからぬクリーンでミニマルな内装に仕上がる予定だ。


studio: kobayashi studio
Work: Nkmさんの母屋
タグ:Architecture