2025.12
kobayashi studio
On Re. Base











開口補強工事がいよいよ大詰めを迎えている。これまで約2週間にわたり、補強筋の施工、型枠の設置、生コン打設と工程を進めてきた。今回の補強方法は、設けたい開口寸法よりも三方を大きく解体し、その範囲に補強鉄筋コンクリートを新たに打設するというものだ。通常、生コンは型枠の上部から流し込んで打設する。しかし今回は、既存躯体の“上辺”の下側へコンクリートを充填する必要があり、コンクリートの性質からしても容易ではない条件だった。職人たちと現場で何度も打ち合わせを重ね、知恵を絞り最適な方法を模索し続けた結果、特殊な充填方法を開発した。慎重を期した打設も無事に完了した。


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タグ:Architecture


On Re. Baseプロジェクトでは工事において極力新材を使用せず、廃材や端材などを活用することをコンセプトとして進めている。今回はとある伝手で知り合った奥多摩の材木屋さんに、使う当てのない木材を引き取りに伺った。巨大な倉庫の中には家を何十棟と建てても無くならなさそうな膨大な量の木材の山。大量に在庫を抱えたまま開店休業状態なのだという。このプロジェクトの理念に共感していただき、どんな木材でも定額取り放題という形で格安で譲っていただけることになった。ウッドショックが騒がれる裏で、膨大な木材ストックが日の目を見ぬまま捨てられていく。歪な木材流通の実情を垣間見たと同時に、倉庫の中から木材を探す様がさながら宝探しのようで、なんだか楽しい時間だった。


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現場のDIT(Do It Together)作業。自分はパテ塗りを任された。何度か経験している作業だが、毎回難しさを感じる。木パテは乾く過程で痩せるのでツラ(建築用語で表面や部材の最上部のこと)よりほんの少し盛る必要があるのだが、そのちょうど良い盛り加減が未だにつかめない。粘度のあるパテは微調整が難しく、そもそも思うように盛れないこともある。入角の際はヘラが動かしにくい、手早くでも粗くならないように、など、気づきや考え事をしながら手を動かした。表には出てこない「下地」ではあるが、丁寧さを疎かにしてはいけない。転職1年目である自分の「下積み」とも重なると感じた。仕上げに隠れて見えなくなる部分ではあるけれども、今できる精一杯で美しく仕上げたつもりだ。


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事務所で犬(Kenzoと名付けた)を飼い始めて2ヶ月近く経った。スタッフ皆で持ち回りでお世話の日にちを決めて面倒を見ている。Kenzoが事務所に来てからしばらく経つが、事務所に犬がいるというのは中々いいものだ。現場でどんなに疲れて帰ってきても一瞬で癒され、疲れが飛ぶ(気がする)。写真は朝の散歩の様子。Kenzoと背景の落ち葉が同色になっている。秋だ。


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On Re. Projectの新規物件、On Re. Baseの内装工事が進んでいる。目透かしで貼られているおよそ600mm角の21mm針葉樹合板はプレカット工場から出る端材で、本来捨てられるはずだった材料をタダ同然で譲ってもらっている。あくまで端材であって新品には変わりないのだが、必要な寸法がとれないという理由だけで捨てられているのだ。このプロジェクトではあえて600mmという端材のスケールを内装の寸法決定の基準として採用することで、端材を余すことなく再利用している。合理性や材料流通といった既成概念を少し外して考えるだけで、まだまだ使える材料はたくさんある。


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木工事が進み、壁が仕上がってきた。プレカットの課程で出る合板の端材を再度正方形に加工し、15mmの目透かしを縦横に通して壁に貼っていく。この後塗装で仕上げ、目透かしを利用して造作した棚を引っ掛けて行く予定だ。図面やモデリングで検証し、良くなりそうだと判断して作っているが、実際に出来上がったものを見ると想像以上にいい。(少し狂気を感じもする。笑)想像したものが実際に出来上がっていく過程は何度やっても楽しい。端材活用の1つの解を出せた気がする。最終の仕上がりが楽しみだ。


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今週はこのOnre.baseプロジェクトの1つ目の山場である大工事を行った。RC造の壁を3か所、スラブを1か所解体した。足場をかけ、粉塵を抑えるために水をまきながら巨大なコンクリートカッターで切り開けていく。壁で耐力をとっている壁式構造の構造部をガッツリ壊す工事には緊張を覚えた。内部の簡単な間仕切り壁を解体するのとは訳が違う。翌週には開口部の補強工事が始まる。余談だが、3年ほど前にも同様なスラブ開口をする工事を同じ職人さんにお願いした。その時は丸1日ほどかかってしまっていたが、今回は半日ほどで終わった。少し慣れてきたようだった。


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プロジェクトで使用する木材の製材をいつもおなじみ養老渓谷の大工さんにお願いしている。大工さんの下小屋には帯鋸、手押し鉋盤、自動鉋盤、超仕上鉋盤が設置されており、どんな木材でも超仕上された造作材に加工することができる。話を聞くと、これらの機器は総額で1000万円は優に超えるらしい。昔は大工が自分で製材出来ないと仕事にならなかったが、今はプレカットや既製品が増えたことで出番も少なくなったとのこと。最近は下小屋を持たず、軽バン1台で動く大工も増えている。建築生産が様変わりしたと言えばそれまでだが、好きな材料を好きなように加工する道具、そして機会が失われていくのは寂しい。


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規格化されてきない端材を使うということは、その規格化されていないが故のブレをいかに許容するか、又はいかにブレをなくすかを考える必要がある。例え数mmのブレを持つ材だったとしても大量に使用していると、数10mmのブレが生まれてしまう。端材をよく扱うkurosawa kawara-tenの設計では、端材を再度規格化する加工のための治具を作るという工夫が度々必要になってくる。その端材のためのワンオフの治具。今回は、プレカットの過程で生まれてしまう合板の端材を再度整形するための治具を作った。


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大工さんに床の下地を組み始めてもらっている。大引きだけを残して解体された状態からたったの1日で、20畳程度の大きさの部屋の下地があっという間に組み終わった。この大工さんは今年で78歳になったが、驚くべきスピードだ。廃墟同然の場所に、新しい生活の場を作り出していくその姿がただただかっこいい。


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“職人不足”と様々な所で言われる世の中になっている。外国人労働者を受け入れることや、遠隔で工事を行えるような技術を開発するなどしてこの問題に対して世の中は様々な策を打っているが、肝心の職人を増やそうという抜本的な解決策は出ていない。そもそも「職人」と聞くと、今の一般的な感覚からすると遠い存在に感じられるのではないだろうか。この心理的距離感こそが、職人を志す人が減っている大きな要因なのかもしれない。そんな現状に対して、kurosawa kawara-tenでは職人の手元として働くというパートタイムスタッフを募集している。電気・水道・大工など、よく入って貰う職人さんの元を回ってもらい、一緒に工事をやって貰う。この写真の方は普段は花農家をされていて、週に2日ほどパートタイムとして働いて貰うというスタイルをとっている。今日は電気屋さんの手元。今後この方がどう育っていくのかを注視したい。


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確認申請に向けて、学生時代ぶりに天空率を扱っている。学生時代ぶりということは、つまりほとんど忘れているということだ。計算自体はCADソフトが自動で行ってくれるものの、敷地条件を踏まえて適合建築の形状などの前提条件を設定するのに苦労した。一通りの書類を作成して、ようやく学生の頃に詰め込んだ知識が、自分が使える技術として少し身についた気がする。とはいえ審査はこれから。滞りなく進むことを祈るばかり。


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リノベーション工事が始まった。解体がひと段落したので、水道・電気・ガス等、床や壁をできて隠蔽されてしまう前に、必要な箇所まで配管を持っていく”逃がし”という工事を行っている。入居者が変わり、建物の使い方も大幅に変わる。時代は変わり、数十年前に想定されていた建物の使われ方からアップデートする必要がある。新しい用途を満たすために解体してインフラ関係の配管をやり直すという行為は、未開拓の土地に移り住む人々の開拓行為に似ていると思う。今いる場所では生活を満足させることが出来ないため、新たな土地に移り住む。土地を切り開き(=解体)、用水路を引き(=インフラをやり直す)、新たに住宅を作る。時代は違えど、人間の営みは変わらないのだ。


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プロジェクトの1つで、建築学生や地域の人を集めて解体ワークショップを行っている。初めて建築現場を見る人たちがほとんどである。工具の使い方を教え、解体方法のレクチャーを行い、いざ解体の実践となる。戸惑いながら解体を行う人、いきなりハンマー振り回して解体する人、人それぞれ態度が違って面白い。間仕切り壁や床を解体して、新たに出来上がった空間を見て驚いたり感動をする姿を見て、建築を志した時の初心を思い出す。自ら能動的に空間に介入することで、空間が変化していく様を実感するということは何にも得難い感覚だ。


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On Re. Projectの第4弾、On Re. Baseプロジェクトの工事がついにスタートした。まずはテラスハウスの空き家の内装解体をお施主さんとその仲間たち、そして建築学生の参加者を募りWS形式でおこなっている。ただの解体と侮るなかれ。やみくもに壊すだけでは作業の効率は上がらない。解体のセオリーは、それを作る手順を逆再生していくこと。間仕切壁であれば、廻縁や巾木→面材→下地→柱の順に取り除いていくと余計な手間なく、かつ材料を過度に痛めることなく綺麗に壊すことができる。解体という行為にも建築を学ぶ要素が詰まっている。建築学生にもこの気づきを持ち帰ってもらえると嬉しい。


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市原市若宮で新たなプロジェクトが始動する。若宮団地の空き家問題に取り組むOn re. PJに感銘を受けたお施主さんがテラスハウスの空き住戸を自費で購入し、On re. PJの一環として地域の方々の集える場所づくりを進めている。4住戸でひとつながりの棟となっているテラスハウスの一番端に位置する対象住戸を改修しつつ、その並びに新たに増築をする計画だ。工事段階から多くの人を巻き込んで、一緒に作り上げたい。そんな意向から、みんなで工事をするDIT(Do It Together)の施工WSをたくさん企画していくつもり。リノベーションの第一歩、まずは解体から。多くの方に参加して欲しい。


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