

studio: takashima studio
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現地調査の帰りに、中目黒のONIBUS COFFEEに立ち寄った。住宅街の角にぽつんと開いた小さな店だが、コーヒーの香りが通りに漂い、ベンチでは思い思いに時間を過ごす人たちがいた。ほんの数メートルの空間だけれども、木や石の質感は空間に豊かさを与えてくれていたし、コーヒーを頼んで受け取るだけという店員さんとの距離感が“心地よい”。店というよりも、街に滲み出た「居場所」という感じがした。「キオスク」をテーマに今設計している僕たちの新事務所も、誰かの日常に溶け込み、小さな居場所になるような、そんな場所になってほしいと改めて思った。


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事務所のダイニングテーブルをホワイトモルタルで製作するため、研ぎ出しのスタディを行った。実際に自分たちでサンプルを作ってみることは、工程の難しさや仕上がりの質感を体感することができる。テーブルはDIYで製作するが、自ら手を動かしてみたからこそ、作業の難しさを理解でき、職人さんに依頼する際にも「この方法なら実現できるかもしれない」と具体的な提案ができると感じた。改めて、モックアップやサンプルを自分で作って検討することの重要性を実感した。


studio: kobayashi studio takashima studio
Work: ハヤシハウス
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空き家を改修しながら使っている、僕たちのオフィススペース。資材置き場のようになっていた洗面室を、思い立って整えてみた。埃をはらい、シンクをツルツルに磨き、洗濯機の上に板を渡して、即席コーヒースタンドを設けた。ほんの1時間の作業だったが、シンクや床を磨いていると、空間が蘇る手応えをたしかに感じた。コーヒーの香りが漂うと、そこが「場所」に戻るのを感じた。建築の原初的な関わり方に、こうした“手入れ”がある。つくることと、保つこと。そのどちらも、空間に命を吹き込む営みなのだと、改めて思い出させてくれた。小まめなお手入れをもっとしなくては・・・。


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Project: 吉野台団地
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解体業者から無償で譲り受けたガラスを使ってスレート製作のスタディ中。ガラスのカットは思ったよりも簡単にできるが、経年変化で厚みが不均一なことが原因でうまく切れないものもあった。工業製品は均質で、どこを切っても同じ性質を持つものだと無意識に思い込んでいた。けれど実際に手を動かしてみると、製造や使用の過程で生まれる微妙な誤差やゆらぎが確かに存在していて、それが扱いに影響を及ぼすことを知った。逆に言えば、日常的に流通しているガラスや金属、プラスチックの大半が、ほとんど狂いなく均質に仕上がっていること自体が驚異的だと感じる。人の手では到底なし得ないレベルの精密さが工業製品の基盤にあって、建築やデザインはその上に成立しているのだと改めて実感した。


稲刈り体験。毎日食べているお米は、農家の人の苦労や、数百年の歴史の上に成り立っていることを実感した。稲を育てるという、一年をかけて様々な工程があるうちの、ほんの一部の稲刈りを少しだけ体験しただけで、農家のことは少しも理解できていないのかもしれない。だけど、毎日のいただきますの重みが変わったと実感する出来事。


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kurosawa kawara-tenでは職人の手元パートタイムスタッフを募集している。うちの現場に入っていただく職人さんに手元として付くことで、工事をサポートしてもらう仕組みだ。これはとある日の作業の様子。開宅舎さん物件の水道修繕工事にて、水道屋さんの手元として穴掘りや斫り作業から水栓器具の取り外しまで作業をしていただいた。職人にとっては金銭の負担なく手元をつけることができ、またパートタイムスタッフにとっても給料を受け取りながらリアルな現場の様子を体感することができるwin-winな制度となっている。我々にとっても工事がスムーズに進むことを期待はしているが、本当の狙いはもっと先にある。職人不足が切実な問題となっている建築業界。状況を悲観しているだけでは仕方がない。空き家が増え続ける地域において、建築の知識を身に着けた多能工を増やす壮大な目論見の第一歩である。


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Project: 開宅舎のためのメンテ
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8月中旬から、市原の南総地区では稲刈りシーズンが始まる。青々とした葉と黄金色の穂が混ざる風景が、ある日突然、乾いた土と刈り取られた茎だけが残る姿へと変わる。毎年その様子を目にすると、体感ではまだまだ猛暑の真っただ中ではあるものの、秋の足音が近づくのを感じる。首都圏に住んでいた頃は、商業施設に並ぶ季節商品で気づいていた季節の移ろいを、広大な田園風景から感じ取れるのは心地が良い。昨年からは稲刈りイベントにも参加している。酷暑の中作業される農家の苦労を実感するとともに、年々貴重さを増すお米のありがたみを噛みしめる日々だ。


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建築設計とは、まだ存在しない空想の世界を具現化する行為である。そのスケールの大きさゆえ、空間として立ち上がって初めて、その良し悪しが本当に見えてくる。だからこそ、設計段階ではパースや模型をつくり、マテリアルサンプルとにらめっこして、想像上の建築を少しでも現実に引き寄せようと試みる。理想を言えば、全てを1/1スケールでモックアップを作ることが出来たらいいが、現実にはなかなか難しい。しかし、家具レベルであればそれが出来る。今回、計画中の物件に設置予定の家具を試作したところ、想像を上回る仕上がりとなった。この行為は、ある意味とても贅沢で、設計における貴重なプロセスだと感じている。


照明の検討のために描いた手書きスケッチと三面図を、ChatGPTに渡してCG化してもらった。3回ほどやりとりを重ねて、ようやくイメージに近い形に辿り着く。AIに良い回答をもらうには、前提や意図をきちんと伝える必要があり、新しい相談事をするたびに、AIに伝えるために丁寧に言語化している自分に気づく。口頭ではなく強制的にテキストに起こすことが、なおさらそれを実感させる。その過程で気づくことは、それは本来、人間相手でも同じで、自分が今まで相手の理解力や推し量る能力に甘えていたことを思い知らされる。時代の進化を肌で感じつつ、誰かに自分の考えを伝えるということの難しさと、その大切さを改めて感じる。


studio: takashima studio
タグ:ArchitectureStudy


ハンガリーからインターン生がやってきた。これから3ヶ月、一緒に働くことになる。空き家が目立つ市原の団地に、こんな来訪が起こるなんて、誰が想像しただろう。彼女は、リジェネレーティブデザインに関心を持ち、この田舎の事務所までやってきてくれた。僕らが一軒ずつ空家を直して使う小さな活動の連続が、遠くの国とこの場所をつなげる。人が交わることで、土地もまた少しずつ更新されていく。この静かな夕暮れの風景が、何かの始まりになるような気がした。


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