2026.02
takashima studio
Myさんのための家











去年まで事務所にパートタイムとして、所属してくれていた元スタッフが、大工さんとして働いている。もう半年になる頃だと思う。なんとなく元から職人さんのような風格がある彼だったが、今や誰から見ても大工さんになっている。その様は本当にかっこいい。まだまだですよ、と謙遜するし本人からしたら実際そうなのかもしれないけれど、今後どのように成長していくのかすごく楽しみである。


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Work: Myさんのための家
タグ:Architecture


職人さんには手癖というものがあると思う。その人の経験から自然とそのようにする癖のことである。電気屋さんは壁に石膏ボードが貼られる前に、スイッチやコンセントの位置を決めるためのボックスを取り付けるのだが、それが柱の真横ではなく角材によって少し位置がずらされていた。ここには引き戸が来るのでそれを干渉してしまわないようにわざとずらしているということだった。現場監督や設計者がそこまでの指示をすることはなかなか難しく、職人さんの手癖によって救われていることは現場では数えきれないほどある。


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親方と弟子が一緒に動いている大工さんをこれまでほとんど見たことがなかった。今時だと、「一人親方」の大工さんばかりなので、二人で動いているとしても親方と弟子という関係性ではなく独り立ちした二人の大工さんということになる。このプロジェクトでお願いしている大工さんはそのような状況と全く異なり、親方と弟子という関係性だけでなく兄弟子というポジションの方もいる。チームとして安定感があり、瞬間的なパワーの最大値も大きい。このような持続可能なスタイルをもつ集団は今の時代には貴重であり、また次の時代へ向けて必要だと感じた。


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埼玉県上尾市で、担当物件の上棟があった。昨年までうちの事務所でアルバイトをしてくれていた子が、大工になると言って就職した工務店さんに、この仕事を受けてもらった。兄弟子に囲まれながら、柱を立て、合板を配り、釘を打つ。彼に会うのは半年ぶりだったが、その背中は確実に前よりも頼もしくなっていた。声を掛け合う現場の熱量から、良い先輩や同僚に恵まれて切磋琢磨しているのが伝わってきた。大工さん達のチームワークにより、あっという間に骨組みと屋根までが立ち上がり、無事に上棟を終えることができた。別の地域でも、高い志で建築をつくる仲間がいると思うと、背筋が伸びる気持ちになる。こちらも良い仕事で応えなければ。


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家一軒を建てる為には、相当数の金物が必要になってくる。基礎と柱を固定するもの、部材同士がずれないように留めておくもの、引っ張りの力に耐えるものなど、様々な役割がある。これらは、大地震国の日本では重要な部材であり、現在ではほとんどの家になくてはならないものとなっている。そうなると、金物がなかった時代の家はどうだったかが気になってくる。昔は木組とよばれる方法で、木材に仕口やほぞとよばれる加工を施し、組み立てる。大工さんの腕が光る作業だ。現在の建築で大工さんが輝ける場所はあるのだろうか。僕らは大工さんも誇れるような、そんな建築を建てたいと思う。


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