ドラマチック四街道
ドラマチック四街道というプロジェクトがあります。千葉市の隣の市でベッドタウンとして発展してきた四街道市の、”日々の何気ない暮らしに沢山の魅力”という視点で発信していくプロジェクトです。これが最終的な成果やゴールをどこにしているのかは明確にわかっていないのですが、四街道市というものを対外的に、または対内的にピーアルしていくことで、移住定住を促したりといったところでしょうか。
2015/9/26に行われたワークショップに参加したのですが、市が行っている広報活動なのに、講師に無印良品のデザイナーさんや運営にクリエイティブな人たちが関わっているのが印象的でした。そして、この無印良品と”日常こそ、ドラマチック”というこのプロジェクトのキャッチフレーズで少し何をしようとしているのかがわかった気がしました。わかった気がしているだけなのでもう少し参加していくにつれて変わってくるのかもしれませんが、現時点ではアーツアンドクラフツ、民芸運動、そしてホンマタカシさんのTokyo Subarbia的な視点でのプロジェクトなのではないかと理解しました。
そうなると、この広報活動によって「四街道での”普通”の生活って良いよね」という視点が広がって市への愛着や帰属が高まるということを目指していくということだと思うのですが、この理解が正しかったのかどうかの答え合わせを半年後のワークショップ終了時にできればと思います。
千葉市魅力宣言と都市アイデンティティの作成
さて、それでは隣の市である千葉市は広報活動として何をしているのかといえば、千葉市魅力宣言ということをしています。
その宣言は、
・千葉市の世界一
・千葉市の日本一、日本初
・千葉市の見どころ百選…….
だそうです。
日々の何気ない暮らしにフォーカスしてその素晴らしさを発信しようとしている四街道市、世界一や日本一といった特別なものを並べてどうだ素晴らしいだろうという千葉市。個人的な趣向かもしれませんが、現時点では四街道市の方に断然好感が持てます。
おこらないところの町おこし
常々町おこしと言いながら、もともと何も怒っていないところに無理やり何かを起こそうとすることに気持ちの悪さを感じています。その視点でいけば、千葉市の魅力宣言はとても気持ちが悪く、無理やり世界一や日本一を引っ張り出してきて、たとえそれが魅力的かどうかも検討されずに世界一なんだからすごいだろうと言うことの虚しさに100万都市が気がつかないのはとても悲しいことだと思います。世界で一人しかやらない競技で世界一を自慢している人を想像すれば簡単なことだと思うのですが、規模が大きいとそんなことにも気がつかなくなってしまうのでしょうか。
ではドラマチック四街道はといえば、おこっていないことを発信する町おこしだと言えそうです。ソクラテス的に言えば無知の知でしょうか。
面白い動きがすぐそばで起こっています。