企業や商店のスタートアップの際には、初めから大きく投資をするのではなく、できる範囲で始めていくという方法がある。そのため増えているのがSOHOという自宅の一部をオフィスとして使うスタイルである。この場合には規模や場所が限られるが、低予算低ランニングコストで始めることができる。独立したての個人事業主や小さな企業がこのスタイルで起業することで多様なサービスや商品を生み出す基地となることができる。
HAKUTOという民間の力で月面へ探査車を送り出すというプロジェクトチームのためのSOHOのインテリアで、代表者の自宅兼オフィスというものである。当初提案では代表者のプライベートスペースを寝るためだけの押入れ部分として、そこから机を外へ広がるように配置してチーム全体で使えるところから代表者のプライベートまでのグラデーションを作るというものであった。
提案は気に入ってもらえたが予算とチームの規模なども加味されてまずはチーム全体で使える作業台兼ミーティングスペースから作成することとなった。作業台を一列にホワイトボード塗料を塗った壁に沿って配置して、全体ミーティングからチームミーティングまたは個人作業までが同じ空間で同時多発的に行われるように考えた。